1章 8話

3000年前​───────


アメリアとの会話を終え

数日後...


ようやく、療養生活が終了し

今日はバウマンさんから頼んでいた剣を渡したいと言われたので、鍛冶屋に来ている


「お邪魔します...」

「あぁ」

中に入ると、バウマンさんが最後の仕上げとして剣の鞘を作っているところだった


「もう少しだけ待っててくれるか?」

「あ、はい 大丈夫です」


これでまた戦いに行けるな

この世界で生き抜くために、俺はもっと強くならなきゃいけないんだ


そして、数分後


「待たせてすまない」

鍛冶屋の工房からバウマンさんが出てくる

かなり長い間作業をしていたのか、バウマンさんは汗だくだ


本当に感謝しかない...

「いえ、自分のために剣を作っていただいてありがとうございます」


「でも、今回は全く等価交換にならなかったな

まさか、あのダンジョンがそんなに危険なものだったとは...」


少しバウマンさんが落ち込んでいるような声色で話す

そりゃ、そうなるのも仕方がないよな...


「俺は大丈夫ですから

そんなに気負いすぎないでください」

「あぁ、ありがとな...」


「あ、そうだ これがお前に依頼された剣だ」


そう言いながら、さっき作っていた鞘に剣を収め、俺に渡してくれる


受け取ると、今までとは違う剣の重みを感じた

これが、バウマンさんの作った剣...!


「ありがとうございます!!」

「例は要らん ダンジョンの件も含めてだ

これからも応援してるから...

頑張れよ、アマネ」


「はい!!」



そして、バウマンさんと少し話した後

俺は宿へと戻った





宿屋のドアを開け、中に入ると...

「遅かったわね」


「アメリア?」

少し驚いた

俺が部屋を抜け出して話に行った時以来、

1度もアメリアとは話していなかった


「どうかしたのか?」

「どうかしたも何も、決めたわ

私はあなたの冒険について行く」


「まじ?」

「えぇ」


「そっか、改めてこれから仲間としてよろしくな」

「えぇ、よろしく アマネ」


こうして、剣とダンジョン事件は

アメリアが仲間に加わり、幕を閉じたのだった...

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