第六回 アイデア出し(場所編)
書けることを思いついたので、覚えているうちに書きに来た第六回です。
今回はアイデア出しの場所編です。
場所編ってことは他もあるんだろって思うかもしれませんが、とりあえずつけているだけです。
きっと今後の私が書いてくれると思います。
基本的に私はアイデア出しは連想ゲームだと思っています。
『第四回 コンテスト用作品ができるまで』でも若干触れているのでご覧ください。
◇ ◇ ◇
さて、場所からのアイデアの出し方ですが、全ての作品で使える方法ではないかもしれません。
やり方としては『特定の場所にそのキャラが行ったらどうなるか?』を連想するものです。
例えば、ラブコメや恋愛で考えてみます。
まず、グーグルマップか何かの地図を開きます。
ファンタジーの場合はその世界のマップを開いてください。頭の中でも良いです。
私は行き慣れたとある大きな駅周辺を見ています。
次に、誰を行かせるか決めます。
今回は私のラブコメ?小説『ある美漢』の主人公の安藤雅彦くんとヒロインの氷川ヒカリちゃんを行かせることにします。
『ある美漢/恨み感』
https://kakuyomu.jp/works/16817330648080249845
さて、では高校生の二人にデートをさせます。
どこに行かせましょうか。
地図を見ると駅の西側に某大型家電量販店があります、今回はここへ行かせましょう。
◇ ◇ ◇ ここから長いです読み飛ばして問題ないです ◇ ◇ ◇
生真面目な二人は目的の階へ一気に行くのではなく、興味が無くても一階から順番に見て回ってから上階へ行くようです。
一階はスマホ売り場です。
二人とも既にスマホは持ってるし、特に買い替える予定も無いですが、雅彦くんは店員さんに声をかけられない程度に最新モデルのスマホを少し触っています。ヒカリちゃんはその横でよくわからないまま眺めています。良くないですね。
二階はテレビやオーディオコーナーです。
雅彦くんは高画質で大画面のテレビを近くで見て、画質の良さを堪能しています。
ヒカリちゃんはどうやら音楽が好きで音質には結構こだわるそうです、作者の私も今知りました。オーディオコーナーでイヤホンの視聴をしています。
三階はおもちゃ、ゲーム売り場です。
雅彦くんはやっぱり男の子です、テレビゲームのコーナーをウロウロとしています。ヒカリちゃんはゲームには興味が無いようですが、その後ろをついて歩いています。こういうのはホント良くないから気をつけましょう。
四階はパソコン売り場です。
雅彦くんもヒカリちゃんも店員さんに声をかけられるのが苦手なタイプなので、店員さんが多く待ち構えているパソコン売り場は避けて、そそくさと次の階へ行ったようです。
五階は生活家電売り場です。
どうやら今日はヒカリちゃんがドライヤーを買いに来たようです。長髪のヒカリちゃんは、髪の毛の手入れにはこだわりがあるようです。
ヒカリちゃんがうーんうーんと悩んでいると、雅彦くんが少し退屈そうなのを察して申し訳無さそうに「私はもうちょっと考えてるから他の所見てきて大丈夫だよ」と気の利いたことを言ってくれました。
言葉通り受け取った雅彦くんは、家電コーナーをウロウロとしています。その中でも冷蔵庫に興味がわいたようで、色々と見ています。どうやら観音開きの冷蔵庫が好きらしいです。
悩みに悩んでようやくヒカリちゃんはドライヤーを決めたようです。
レジに行こうとするヒカリちゃんに「ネットの方が安いんじゃないですか?」と雅彦くんは聞きます。
しかし、ヒカリちゃんは「これだけ見させて貰ったんだから他で買ったら悪いよ」と言い、会計を済ませてきました。
地下一階にはゲームセンターがあるので、せっかくだから行こうということになりました。
クレーンゲームがいくつもありますが、二人共クレーンゲームは苦手なので見て楽しむだけのようです。
プリクラのある一角が視界に入ってきました。
二人共恥ずかしがり屋なので、複数人ならともかく二人で撮ったことは殆どありません。二人で撮りたいと思いつつアレコレ相談した結果、今日は撮らないようです。初々しいですね。
店を出るともう夕暮れ時でした。
バイトが禁止の高校のため、遊興費はお小遣いだけなので、食事は自宅でするというのは共通認識だったため、今日はここで解散するようです。
今日も有意義な買い物デートができましたね。
◇ ◇ ◇ ここまで飛ばして大丈夫です ◇ ◇ ◇
たくさん書きました。
家電量販店ひとつのデートの妄想だけで一二〇〇文字くらいです。
こんな感じで生み出したキャラが生きていれば勝手に動いてくれます。
なんなら今書いてて私も知らなかった設定がいくつかでてきました。
もしキャラが動かないようであれば、ネタを出す以前にキャラを深掘りする方が先かと思います。
ここではつらつらと山もオチも無い内容を書きましたが、ここに少し手を加えるだけで使えるようになるかと思います。
例えば、ゲーム売り場で雅彦くんはひとりで見て回って、ヒカリちゃんはその後ろをついて歩いていました。
そこで自分が放置されていると感じて落ち込んでしまうヒカリちゃん、それに気づくのが遅れる雅彦、そこから挽回をするプラスの展開を作ったり。
あるいは、そんな小さなきっかけでしばらくギクシャクしてしまうマイナスの展開なんかもありかもしれません。
ただし、ここで一つ気をつけなければならないことがあります。
それは『キャラを無理やり動かしてはならない』ということです。
例えば、ヒカリちゃんは雅彦くんがひとりでゲームを見回ってて、落ち込むことはあっても、そんなことでは怒るタイプではありません。
『不仲にする』という展開を作るため、無理やり行動させるとキャラに一貫性がなくなってしまいます。解釈不一致ってやつですね。
しかし、キャラの取りうる行動でシナリオを考えると、そこまでに至る展開が冗長になってしまうなどの弊害もあります。
そういった場合は展開を一部省略するのも良いかもしれません。
先程の例だと、本来雅彦くんは実直過ぎるが故、少し周りが見れないタイプです。
彼の性格を詳細に再現するなら『気づくのが遅れる』という展開が発生するのが正解ですが、別に必ずしも発生させなければならないではありません。
そのため、
落ち込む → 気づくのが遅れる → 挽回する
という内容を
落ち込みかける → 挽回する
というように、キャラとしての一貫性を保ったまま、展開を省略することができるかと思います。
長くなってきましたね。これが冗長ってやつです。
とりあえず、キャラを色んな所に行かせて、色んなことをさせてみましょう。
私達だって、カラオケ店に行けば歌うし、居酒屋に行けばお酒を飲みます。
それだけでは何も起こらないかもしれませんが、現実と違って私達の作品には神の手で事件を起こすことができます。
キャラをどこかへ行かせれば、事件を起こすキッカケが見つかるのではないでしょうか。
それではまた第七回があればよろしくお願いします。
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