第4話

   4-1.


 そこは森の中、小さなログハウスのようなものがある。すでにツタが絡まり、人の出入りもなさそうだ。

 ボクとリムハはそこを見つけ、探検しようとしていた。まだジュニア・スクールに上がる前の、これは記憶だ。

 ちなみに、この世界では三年ずつ、ジュニア、ミドル、ハイと学校が別れ、その9年で終わりだ。

 それは子を生すことができるようになったら大人、というこの世界の考えがある。

 でも……、ボクはこの記憶をそれに当てようとしていた。ここで、ボクは子づくりをする!


 木に上り、そこから屋根へと伝って、そこにある天窓をこじ開けた。以前、調査したとき、そこがグラついていたからだ。

 子供なら入れるぐらいの隙間が開く。逆にいうと、元々それ以上に開くようにはできていない。

 中はきれいだった。降り立ったのはロフト、そこを寝室にしていたのだろう。マットが置かれていた。

 下は十畳ぐらいで、ユニットバスとミニキッチン、それにソファーが置かれ、ロフトはユニットバスの上に備えられたものだ。

「秘密基地になりそうだね」

「でも、天窓から入るのは限界もありそうだ。壊すと、多分そこから雨が入って、中はボロボロになるだろうね……」

 すでに草で外壁が覆われており、壁が崩れるのが先か……。

 でも、これだけきれいなら……。

「えい!」

 ボクはリムハを、マットの上に押し倒す。

「もう~、何ぃ~?」

 リムハはボクに上から圧し掛かられ、そう軽く返してきたけれど、ボクの真剣な瞳に気づいて、ボクの首に手をまわしてきて、すっと目を閉じる。

 ボクとリムハは、互いにファーストキスをかわした。


 時間間隔がおかしくなりそうだけれど、ユファとのことはジュニア・スクールの二年生のときなので、スクールに入る前のこのタイミングは、ボクのファーストキスに当たる。

 キスをかわしながら、ボクはリムハの服の上から、その胸にふれた。まだほとんど盛り上がっていないけれど、その先端は少し反応し、ぴこんと突きでている。ボクはそこをゲームのスティックでも操るように、優しく、素早くつまんだり、さすったりする。

「ん~……、アギ君のエッチ♥」

 勿論、嫌がっているわけではないけれど、真っ赤な顔をして、リムハもそう呟く。

「気持ちいいだろ?」

「いいけど……、私はこっちの方が好き」

 そういって、首に腕を巻き付けるようにして、しっかりと唇を重ねてくる。互いの舌をからめ、リムハの方から吸い付いてくる。

 でも、こっちは……? ボクは右手を彼女のお腹を通して、下腹部へともってくると、スカートをたくし上げて、下着の上から優しくさすった。


 ブランコでの体験は、この少し前のことであり、彼女にとってボクにそこを弄られるのは二度目だ。

「ねぇ……、服を脱ぎたい」

 彼女も、今日何をするのか? そう気づいたようだ。ボクも同意し、お互いに生まれたままの姿となった。

 一緒にお風呂にも入っているし、そこに特別はない。でも、お互いの意識の中ではいつもとちがう。

 お風呂に入っても、身体を重ねたりしない。だって汚れてしまうから。

 でも今は、すき間がないほどに密着させる。ボクは唇をかわしながら、彼女の背中ごしに左手をまわし、彼女の乳首を弄る。彼女をぐっと抱き寄せ、右手では彼女の下腹部を正面から、優しく愛撫する。

 彼女は左手をボクの腰にまわし、右手はボクの頬にふれている。

 少し汗ばみはじめ、互いのそれが交わりあい、互いに体が融けてまじわるように、熱が上がっていた。



   4-2.


 ボクとリムハは、ボクの記憶ではスクールに上がるころには縁遠くなり、スクールで顔を合わせても、顔を背けて素知らぬふりを決めこむようになった。

 でも、今はちがう。

 彼女の唇をボクが吸い、彼女はボクとさらに密着しようと、腰にまわした手には力を籠める。

 ボクの腰には彼女の指が、爪が食いこんできた。

「痛い、痛いよ……」

「あ、ごめん……。でも、何か変なの……。体の奥から、こう何か……」

 ボクは準備ができたことを知った。

 彼女をマットの上に寝かす。リムハも何が起きるかを悟ったのだろう。ボクが「行くよ」と声をかけると、少し震えながらも、小さく頷く。

 もうずっと前から滾っていたそこを、むしろスローモーションのように、ゆっくりと先ほどまで右手で押し広げ、準備していたそこに、刀を鞘におさめるように沈めていく。

 ただ、ボクのそこはむしろ鎮まることなく、そこの温かみ、ぬめり、締まりを感じて、さらに熱情を高めていく。

 ボクとリムハは、互いにしっかりと奥までつながったと感じた瞬間、同時にイッてしまった。


 互いにぐ~っと力が入って、一気に抜けた。でも、ボクからでていくものは、何もない、だけどボクのそれが脈打ち、彼女のそこがきゅ~と締まった後、弛緩したことはお互い感じて、顔を見合わせて笑った。

「一緒だったね」

 リムハはくすくすと笑う。

「ボクたちの相性がいいってことだよ」

「本当かな?」

「じゃあ、もう一回いくよ」

 ボクのそこは萎えることなく、まだまだ元気だ。ボクはゆっくりと、腰を抜き差ししてみる。

「大丈夫?」

「うん……。だけど、何か気持ち悪い」

「最初はそういうものらしいよ。でも、すぐに慣れるから」

 今度はスピードを上げて、止めずに何度も彼女の中に、ボクを押しこんでいく。

「ひゃ……ひゃ……ひゃ……」

 そのたび、彼女は声を上げるのが何だか可愛くて、ボクも止められなくなった。彼女のそこを知り尽くそうと、縦だけでなく、斜めから、横から、何度も、何度も、そこを確認する。

 彼女は「あぁ~ッ‼」と、歓喜の声を上げて、ふたたび力が抜けた。

 ボクもふたたび、内から発せられた電気が頭頂部へと至り、それが広がるのと同時にそれが脈打った。

「やっぱり、相性いいね、私たち♥」

 ボクはまだまだやれそう……そう感じていた。





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