愛を告げて、記憶に終わりを
満天の星空の下、アテネと指輪を嵌める。
左手の薬指に。
「誓いの言葉ってどんな感じだっけ。」
「僕も知りません。てっきり凪が知ってるとばかり思ってましたし。」
「そっか…じゃあ、僕はアテネのことをずっと愛してるよ。何があっても、多分変わらないと思う。」
「僕も、凪のことを愛してます。ずっと、あなたのことを思ってますよ。」
「……改めて言われるとなんか照れるかなぁ…」
「僕も、です。」
「あとは、誓いのキス、だっけ。」
そっと、キスをする。
重ねた唇は、すぐに離れた。
途端、あたりが黒いモヤに包まれる。
「何、これ...」
黒いもやはアテネに向かっている。
一部が鋭く尖り、まるでナイフのようになったモヤは、明確な殺意を持って。
そう理解した瞬間、体はアテネの体を塔の外に突き飛ばしていた。
自分も塔の外へと落ちていく。
着地する前に咄嗟に魔法を発動させることで、『落下死』を防いだ。
「アテネ、大丈夫?怪我とかしてないよね?」
「えっと...大丈夫です、怪我もしてないです。」
僕はアテネの手を掴む。
「あの黒いモヤはアテネの事を殺そうとしてた。」
「そうなんですね、と言うことはあのモヤが呪いの本体ということで間違い無いでしょうか?」
「...多分そうだと思う。」
アテネに同意し、僕はアテネの手を引く。
「逃げよう、アテネ!!あのモヤが追いつけないところまで!」
僕は必死だった。
だって、アテネを失いたくなかったから。
「逃げましょうか。」
アテネと僕は走り出した。
気づけば、雨が降っていた。
ゆっくりと地面を濡らしていく。
「どこまで逃げるんですか?」
「あのモヤがこれなさそうなところまでかな?」
「....そんなところないですよ。」
アテネは俯いた。
「凪は、一緒に逃げなくてもいいんですよ。僕だけ死ねばそれで...」
「何言ってんの?」
「だからっ、僕が死ぬとこ凪に見られたくないんですよ!!」
アテネは叫ぶ。
「そんなの、みてしまったら一生のトラウマになる..僕は、凪の中にはせめて明るい記憶だけが残っていて欲しいんです。そんな悲しい記憶が最後とか、嫌なんですよ。」
「だから僕が君を....」
あぁ、そうだ。
「ちょっとまってて、今、解決させるから。」
魔法で球体を作る。
外界との拒絶。
アテネを守るための壁。
塔へと一人転移する。
塔に手を当て、魔法の使用を阻害する仕掛けを徹底的に壊す。
そして、中にある黒いモヤを消す。
大丈夫、僕ならやれるから。
僕の魔力なら、これくらい......
「凪!!やめてください!魔力を使いすぎたら..」
「大丈夫だよ、僕は魔女、呪われ子。こんなの余裕に決まってんでしょ?」
いつの間にか、アテネは僕の作った壁を壊してこちらに来ていた。
僕は、ひたすら塔に向かって魔力を流し続けた。
この塔を、僕らの砦にするために。
空は晴れる。
朝日が登り始めていたようだ。
黄金色の空を見つめる。
雲は晴れた。
もやも消えた。
「アテネ、多分これで終わったんじゃないかな?」
「そう、ですよね...あのモヤが呪いの全貌なら、もう..」
塔の中に入る。
もう、塔の中でも魔法は使える。
だから、何が来ても、ここで追い払うことができる。
「アテネ、ずっと一緒に暮らそう。いつか立派な城でもこさえてさ。そこで幸せに暮らすんだ。そしたらさ、幸せになれると思わない?」
前にいるアテネに話しかける。
でも、何故だろう、アテネは振り返らない。
「ねぇ、アテネ...無視しないでよ。あ、そうだ、これから新婚旅行にでも...」
「それは無理ですね、『先輩』」
「え?」
アテネは僕のことを先輩呼びしないはずだ。
「見てください。もうそいつは死にますよ?先輩が殺しているんじゃありませんか。」
僕の手は、血に濡れていた。
何故か、ナイフを持っていた。
そして、アテネの背中は、赤く染まっていた。
僕の手には黒いモヤがまとわりついていて。
「あはは...凪、結局呪いは解けてなかったみたいですね...」
アテネはこちらを向いて、そう、笑った。
僕は、最後まで見てました。
好きな人のことをずっと見てるなんて当然でしょう?
だから、先輩がアテネを刺した瞬間だって見てたわけなんですよ。
先輩の手に黒いもやが纏わりついて先輩の手を動かしてアテネを刺したってことも。
全部全部見てしまったんですよ。
ねぇ先輩。
あなたは本当はアテネを嫌っていたんですか?
それとも、これがあなたの呪いの効力ですか?
どちらにしろもうアテネは虫の息です。
ほっといても死ぬでしょう。
ねぇ、先輩。
僕があなたの本当の王子様なんです。
たった一人の王子様なんです。
この塔から広い世界へ連れ出す、童話のような王子様なんですよ。
だから、アテネじゃなくて僕を見て。
そんな偽物じゃなくて僕を見てくださいよ。
なんで、なんで...
「アテネばっかり見て僕のこと全然見てくれないんですか先輩!!」
僕が、アテネを刺した。
アテネから、血は少ししか流れない。
溢れ落ちるのは、光のみ。
とても、綺麗で、輝いてて、命の輝きと言えるほどだった。
実際、命の輝きだったのかもしれない。
それは、綺麗な青で、とてもとても綺麗な青で。
鎖が、少しずつ意思を失くすように落ちていく。
鍵も、何もかも。
アテネを縛るものが、段々と崩れ落ちていく。
それは、まるで自由の象徴のようで、そして、アテネの崩壊を意味していた。
魔法で必死に治そうとしているのに。
さっきからずっと治癒魔法をかけているのに。
なのに、なんで効かないの?
なんで治癒の光はすぐに光を失うの?
このままじゃアテネが死んでしまう。
僕の愛しい人が、死んでしまう。
こんな別れなんて嫌だよ。
僕も消えてしまいたい。
アテネと一緒に、消えてしまいたい。
けれどきっと呪いが僕の自殺を妨害する。
僕を殺させてはくれない。
愛する人を失った悲しみを抱えさせたまま生きろと言うのだ。
なんて酷いんだろう。
頬を何かが伝う。
「凪...泣かないでくださいよ...せめて最後は笑ってください」
愛する人の泣き顔を見ながら死ぬとかごめんですよ?なんてアテネは笑う。
「喋っちゃダメだよ!早く、治さなきゃ..アテネ...アテネッ!!」
アテネはそっと僕の手を握る。
その握る力の弱々しさに、もうすぐアテネは死ぬんだと改めて現実を突きつけられる。
颯太の叫び声が聞こえる。
何を言ってるのかは聞き取れないけど。
「ねぇ、アテネ、僕も連れてってよ。アテネのいない世界なんて耐えられないんだ。苦しいんだよ。そんなの」
すると、アテネは言う。
「嫌ですよ。僕は凪に生きて欲しいんです。ずっと、ずっと」
だから、なんて言って、アテネは残酷なことをした。
もう僕に自分を殺させないように。
僕が、自分を犠牲にすることが出来ないようにと、アテネは。
「ねぇ、凪。最後に贈り物をあげます。特別ですよ?そうですねぇ、神からの贈り物とでも言えるでしょうか?あるいは遺品か何かですかねぇ」
アテネの体が輝く。
「僕が全力であなたを祝福してあげましょう」
アテネの頭に光輪が浮かび上がる。
光輪は目まぐるしく回転し、アテネの手に光を集める。
「どうせ凪は僕が死んだ後、僕の後を追って死のうとするでしょう?そしてその度に死ねないことに絶望して。そんな凪を僕は見たくないんです」
鎖が、僕とアテネを結ぶ。
ぎちぎちに固められているはずなのに、不思議と全く痛くなかった。
「アテネ....?」
アテネは笑う。
「さぁ、凪にはこれから死んだら僕との記憶とさよならしてしまう呪いをかけてあげます。僕との思い出、覚えていたいでしょう?」
そんなの、残酷だ。
残酷すぎるよ。
「それとですね...僕はしばらく颯太の体の中で休むだけです。100年経ったらきっと戻って来れますよ。力も回復してるでしょうし。だから100年間、僕のことが好きなら待っててください。必ず迎えに来ますから」
100年。
きっと僕は生きられる。
100年待ったら、また会えるんだ。
また、アテネと一緒に居られるんだ。
なら、待とう。
その間にどんなことが起こっても、僕は生き続けよう。
アテネのことを忘れたくないから。
「うん!僕は死なないよ、というか死ねない。アテネの記憶を失いたくないから」
アテネと僕を繋ぐ鎖が、体の中に染み込んでいく。
苦しくなんて、なかった。
愛する人からの束縛。
むしろ、心地良いくらいだった。
アテネは、羽が散るように、その姿を消した。
あたりに光が舞う。
綺麗な青い光で、この空間は満たされる。
颯太の中に、一際大きい光が、吸い込まれていった。
颯太は一瞬顔を顰めた。
「あはは、凪、久しぶり!会いに来ちゃった」
急に、窓辺で声がした。
「.....誰?」
「やっぱ覚えてないかぁ、残念だなぁ。僕は君と将来を誓い合った中なのに。君の婚約者を忘れるなんて」
「忘れさせたのはお前だろ、理久」
僕に顔が似た二人の男が現れた。
「確かにそうだけどさぁ..僕が凪の記憶を奪ったよ?でもあんな記憶ある方が邪魔じゃない?僕に怯えちゃうしさぁ」
そう言った時の、嘲るような、見下すような、理久と呼ばれた男の笑みは、何処かで見覚えがあった。
自然と体が震えだす。
ガチガチガチと何処かから音が鳴ると思ったら、それは自分から鳴っている音だった。
怖い。
全身がその感情で包まれる。
脳裏に浮かび上がるのは、部下の鮮血に塗れながら、己の城で笑う理久の姿。
その目は何処までも冷えていて、闇に包まれていて、誰もを震えがらせるような、そんな目。
僕は知っている。
彼を、知っている。
恐怖の対象として。
「あれぇ?凪の体すごい震えてんじゃん?もしかして寒いの?」
「...もしかして、思い出したんじゃねぇの?お前についての怖い記憶の方をさ」
「はあ?良い記憶じゃなくて?」
「あれだけのトラウマ植え付けたらそりゃああっちの方が印象的になっちまうだろ...」
何かを話している。
頭が、ズキズキと痛む。
僕の中の何かが訴えている。
思い出せ。
お前の中で封じ込めた思い出全てを。
頭の中に思い浮かぶのは数々の思い出。
色鮮やかに浮かぶそれに、僕は....
(あぁ、そうだったんだ。全て解けてしまったよ)
何もかも、思い出した。
僕がなぜ呪われているのか。
なぜ皆から忌み嫌われているのか。
こんな塔暮らしになってしまったのか。
「ねぇ、理久。全部思い出したよ。何もかも、全部」
「僕の良い思い出も?」
「うん。奏多のことも、何もかもさ」
そういうと、理久は無邪気な笑顔で言う。
笑いながら。
「あはは!やったぁ!やっぱり愛の力って本当にあるんだぁ!ねぇ、凪!僕らの城に帰ろう?僕らが新世界の王になるんだ!」
「.....それは出来ないよ」
「なんで?昔は一緒にいるって言ってくれたじゃない。僕と、最後まで一緒に居てくれるって」
「だって、僕はアテネが好きなんだよ。人間が居なきゃ、アテネに会えなかった。理久は人間を滅ぼす気なんでしょ?復讐のために。なら僕は理久と一緒になれない」
理久の目が見開く。
「なん..で?...どうして?昔は僕が一番って言ってくれたのに」
ぼろぼろと涙が次々にこぼれ落ちて床を濡らす。
「アテネなんかいたからそんな意地悪をいうの?ずっと一緒にいられるのはぼくだけなのに...酷いよ、酷いよぉ」
段々と、理久の目が虚になっていく。
どんどん、光が失われていく。
「そんなの、凪じゃない。凪は僕に意地悪言わないもの。あいつの記憶なんかあるからいけないんだよね?凪、安心して、今から直してあげるから...」
「おい、理久、やめろ、それは....!?」
「ごちゃごちゃうるさいっ!!僕の凪を取り返すんだ!!あんな野郎から!!」
理久の周りに、奇妙な文様が現れる。
部屋中の空気が、理久に集まっていく。
「Death is equal to lifeっ!!」
僕に、その魔力をこめた大魔法が向かってくる。
僕の体はまるで金縛りにでもあったかのように動けなかった。
死ぬ、ここで終わるんだ。
死んだとしても、どうせ生き返る命だ。
だけど、生き返った僕はアテネを忘れている。
そんなの、僕じゃない!!
「いやだっ!僕はまだ生きていたいんだ!!」
そう叫んだ瞬間、
「凪はころさせないっ!!束縛の意思!!」
そんな声が聞こえたと思ったら、目の前に、青い一筋の閃光が走る。
それは巨大な鎖となって、魔法を封じ込めた。
別に、殺すつもりなんて全くなかった。
僕の魔法を受けたってさ、君はどうせ死なないんだから。
「理久は永遠の時を生きるんでしょ?魔王だからたくさんの命を殺さなくちゃいけなくて、理久の魔法は、殺した人の寿命を自分のものに強制的にするものだから」
君は言う。
まだ幼い体で、僕に一所懸命ついて来ながら。
いや、幼い体なのは僕も一緒か。
少し君より歩くのが上達するのが早かっただけで。
「僕もね、死ねない体だから、理久と一緒にいてあげるね。ひとりぼっちは寂しいもの。僕がずっとそばにいてあげる。一緒に生きよう?」
幼い頃の約束。
きっと、凪としてはごく普通のことを言っただけなんだろう。
凪にとっちゃみんなに優しくするのは至極当然のことなんだから。
でも、僕は嬉しかったんだよ。
僕に、そんなことを言ってくれる君が。
僕の周りにそんなこと言ってくれる存在なんて、いなかったから。
全くいなかったから嬉しくて。
それから、僕の中の特別になったの。
一番になったの。
「だから....凪は誰にも渡さないから..凪はずっと僕だけのものなんだよ...」
だから、邪魔しないでよ、アテネ。
「はぁっ、はぁっ...凪、もう、本当に...」
颯太の体の半分が、青い光で包まれていて、光輪が浮かんでいる。
アテネだ。
アテネが僕を守ってくれた。
颯太の体を使って。
アテネの魔法は颯太の体には負荷が強すぎたようで、バタン、と倒れてしまった。
光輪が静かに消滅していく。
「最後の攻撃ってわけか...」
理久はそう言った。
「さぁ凪、早く僕らのとこに...」
辺りが、黒いモヤでどんどん包まれていく。
「アテネに関わっちゃったわねぇ、理久、そして奏多」
クスクスと、女の声が聞こえる。
僕は、この声を知っている。
「おさらいしましょう?アテネが凪にかけた呪いはなんだったっけ?」
アテネが僕にかけた呪い、それは.....
「僕が死んだら、アテネとの思い出が消えてしまう」
「そう、正解....私はね、その呪いに一工夫加えることにしたの」
一工夫?
「アテネに関わった人物に関する記憶を失くす。ただし、颯太は例外だけどね」
「なんで颯太は例外で僕はダメなんだよ!!月!僕も加えろ!!」
「嫌よ。だって颯太は凪のことを好きすぎる。理久とは別の狂い方をしている...それにこのまま放置した方が面白そうじゃない!」
魔女は、高らかに笑う。
「だからね、私が凪を殺してあげる。凪は......」
続く言葉は、モヤが針に変形し、その針に貫かれた僕の悲鳴によって、かき消された。
身体中を貫く痛み。
走る激痛。
そのまま意識はゆっくりと落ちていく。
「ア....テ...ネ....」
昔々あるところに女の子がおりました。
女の子は運命の相手を見つけ、その人と結ばれると本気で信じていました。
結婚の約束を結んだはずなのに、いつまで経っても王子様は迎えに来ません。
何故なら、王子は女の子との約束などとうの昔に忘れてしまっていたからです。
だから女の子は....
魔力を失っても、人は意識を保てるみたいだ。
アテネに奪われた主導権を取り戻しながらそう思った。
体の感覚だけはある。
動かせるほどの体力は無いけれど。
でも、音を聞くことはできる。
だから、会話も全部聞いていた。
何もかも、聞いていた。
月という女が僕の記憶だけとっておくと言っているのを聞いた時、なんで僕が?と思った。
僕なんかより、適材はいるだろう?
そう、理久だ。
それでも僕を選んだのは何故なんだろうか。
先輩の叫び声が聞こえる。
続いて何かの爆発音に、誰かの叫び声が聞こえる。
先輩以外の声なんて、まともに覚えてない。
ただ、理久か奏多のどちらかが叫んでいることだけがわかる。
僕の意識も段々と闇に飲まれていく。
「ねぇ、颯太。あなたは凪を愛しているんですか?親愛ではなくて」
そんな問いかけが聞こえた。
それは、自分の声とすごい似ていて。
「当然です...僕は先輩と結婚するんですよ?必ずその未来を掴むんですから...」
そう答えたところで、僕の意識は、ぷつりと切れた。
暗く、何処までも沈んでいくような感覚に襲われる。
頭の中の大事なものがどんどん壊されていくような。
嫌なはずなのに、それは何故か心地良くて。
お母さんのお腹の中にいるようで。
何かが、僕を呼んでいる。
もう少し、この居心地の良い空間に漂っていたいのに。
なのに、何かがそれを阻もうとするんだ。
声は、止まない。
僕はそっと目を開けた。
目を開けると、そこにいたのは、
「颯太...?どうしたの...?」
「先輩!良かった...生きてたんですね...」
颯太が僕を抱き締める。
その颯太の顔が揺らいで、一瞬別の人物が浮かんだ気がして、
「アテネ....?」
「せ..ん、ぱい?」
颯太の僕を抱き締める腕に力が入る。
「アテネってどなたですか?」
「いや...なんか、颯太の顔見たらそんな名前が浮かんじゃって、なんか変だよね、僕」
そう、そんな名前を僕は知らないはずなのに。
なのに、なんで、涙が出てくるの?
涙が止まらないの?
心は、大切な何かを失ったと喚いている。
僕にはその正体が全くわからないのに。
「先輩、先輩には僕がいます、僕はずっとあなたから離れません。だから、泣かないで」
颯太の手が、僕の頬に触れる。
その温もりに、僕は安心する。
だから、僕は気がつかなかった。
この時点で気づいていればあんなことが起こらなかったかもしれないのに。
「先輩には僕以外何にもいらないんです。アテネだっていらないんです。今はアテネの代わりでもいい。でも、僕を見て。僕だけを見てくれるその日まで僕は頑張りますから」
颯太は暗く淀んだ瞳でそうつぶやいた。
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