#Eight.イメージ
「どこから伝授して行こうかの...じゃが急ぎよったんやの~そやそや~」
「そうじゃな。教えることはこの3つとしようか」
鉄壁の地獄門裏入り口
どういうことか、裏入り口、正面入り口どちらとも侵入者がいたのにもかかわらず、兵の設置どころか破壊箇所の修復さえも行われていない。
「あの時引き返していてよかったな。」
「あの後完全に言っていたら何か、返り討ちまたは...」
考えるだけでも恐ろしい。全世界で攻めたときでさえ2壁内までしか侵入を許していなかった。
それが2人だけ、兵は少なく、特別忙しいわけでもなかった。
そして幹部の弱さ、分かりやすい道のり、防犯カメラなどのセンサーがわかりやすい場所にあったこと。すべてが簡単すぎた。
しいて言うなら道のりが長い。
「戻ってきたな。」
「そだね」
「もう、キリがない。」
「...???」
「一気にワープするぞ。」
「...り、了解...」
「コマンド、使えるな?」
「どれだよ!」
「垚広塊だ。」
「なるほどね~」
『コマンドS クイック』
緑の光と共に、体は吸い取られていった。
到着したのは128壁内セントラル。
隣はというと、少し座標がずれたのか、この感じおそらく...
「ちょっと体力が...」
「うわぁ~⁉どういう状況⁉」
「えぇ、こっちが聞きてえわ!!」
「というか体力大丈夫か?結構やばかったりしない?」
「結構むり、でも今はそれどこじゃなくない⁉」
「つかれた...」
ハムスターだ。ネズミとか、虫とかではなくハムスター。
見た感じ69匹、いろいろな種類のハムスター。でもなぜ。
ただテレポートしたのにもかかわらず、ハムスターが一点集中。
この施設、謎にハムスターが飼育されている。
想像できるのは実験台...ではないのかもしれない。
第一人間を飼育しているようなこの巨大施設。
ハムスターなどに実験などそんなかったるいことする場ではなかろう。
「ちょ、助けてw、ハムスターちゃんたち体中に潜ってくるw」
「ちょ、くすぐったいw」
「戯れもそこまでにしろ~」
「じゃ、たすけろぉ」
「へいへい」
「⁉」
「何か来てるぞ」
「ん?うわぁ」
遥溜の手を取り、すぐさまコマンドを開始。
「コマンドM。グレイブ」
透明になり、その向かってくる人物の正体、どのようなものか、観察をさせてもらう。
「誰だ。さすがに気にしすぎか?ってうわ。俺の大事なハムスターたち何でここに?」
『お前かい~』
クールで、髪の長い男の人、ただ謎にハムスターの大量飼育をしている。
「ピュアかよ~」
「...クローズ」
「ちょ、なんでコマンド解除しちゃうの⁉」
「おっと。君たちか?俺のハムスターたちを変にここら辺に持ってきたのは。」
「どうだっていい。」
「そうだな...」
互いに向かい合い、そのまま進みだした。
コト、コトという音がセントラルに響きだした。
「ちょ、佐⁉」
二人の距離、わずか5メートルを切った。
「...」「...」
4メートル、3メートル、2メートル。
その瞬間、遥溜が動き出し、足で髪の長い男の首元を狙った。
ただ、それを蹴りを止めたのは佐の右腕だった。
「⁉」
「紹介が遅れたな。」
謎に佐のほうをみて何かを伝えてくる、髪の長い男。
「...自分で言えよ。」
「...はい」
「申し遅れました、四十物谷 悠といいます。」
「へ?」
「ということだ遥溜、よろしくたのむ。こいつが今からの案内人だ。」
「ちなみにこいつは朝海 遥溜。」
「ちなみにってなんだ、ちなみにって(怒)」
「向かうは130壁内...いや、130中央。」
「後1壁内先だ。どうするか...わかるな?」
「もちろん」
「せっかくだ『クロック』」
地面が動き出し、地下の岩盤という岩盤が掘り出され、129壁へむかって突進。
ただ、岩盤のもろさでは破壊できず、すべての壁内にブザーが鳴る。
「時間はないみたいですね佐さん。」
「大丈夫、次のクロックで、いや......ダスト。」
「ちょ、ちょ冗談でしょ?...マジだね...私たちのことも考えて放ってよ?(汗)」
「手加減はする、ただ覚えたてだから...一応離れとけ。」
5時間前
クラーションズ内にて
「イメージにはいくつか基本の技があるのじゃ。」
「一つ目、『クラック』こいつは身の回りのものを自由に自分が頭でイメージしたものを作成するのじゃ。例えば、岩を地面からとるイメージを持ち、そこからその岩をイメージ通りにできるのじゃ。簡単言えば無機物を自由にできるのじゃ。」
「二つ目、『ドランズ』簡単に言えば人を自由に動かすことができるのじゃ。動かすといっても、条件がいるのじゃ。」
「相手に3秒以上触れ、特定をそやつへ向けるのじゃ。そやつは相手がドランスを使ったその時間の間のみ相手を自分で動かすことができるのじゃ。」
「そして最後3つ目じゃ。」
自分で生み出すことができる、というものじゃ。こやつがやっかいでの。習得は一番難しいと言っても過言ではないであろう。」
「自分の経験の象徴でもあるこの技、『ダスト』は自分の思うがままのことをすることができる。とでもいっておくかの」
「最後に、すべての技の使用後の解除方法は『シグナル』といえば解除が完了されるぞ~」
「あとは特訓あるのみじゃ~」
「使わせてもらう。」
「ダスト。」
佐から生み出されてきたのはすべてがガラスのように半透明であり、赤色。形はみるみる変形していき、色などは赤色に透き通っていてよくわかりづらい。ただひとついえることは形は昔、歴史的物。大戦争時代に、一つの核爆弾で、一つの大きな島が消されたと。
「この形は...大昔の大戦国時代、大きな島を消した核兵器⁉えっと名前はたしか~…」
「離れとけ!あわよくば死ぬぞ。」
「離れましょう遥溜さん。」
「で、でも佐が…」
「あの人は大丈夫です。なぜなら大昔、島を消されたとき佐さんはその大きな島に住んでいた一人の生存者。佐さんによれば核爆弾の落下の時、佐さんを助けてくれた人物がいるとかいないとか、その人物は佐さんも知らないようです。そして彼はいまそれを再現しようとしている。」
「そして...いえ、一旦ここを離れましょう」
「再現なので威力はそれに比べて弱まっているでしょうが、かなり危険です。」
「佐...」
「死ぬかよ、こんなんで。俺を殺すのは遥溜だろ、そして約束があるんだ。」
「ひとまず逃げましょう。」
「...うん」
セントラルから遠ざかってゆく二人を確認、大体完成した歴史的超核兵器。
130中央はとてつもなくかたい。ダイア以上の硬さを誇る建造物、これを破壊するには、この核兵器だけだろう。
「さあ季節外れの花火大会と行こうか。」
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