#Nine.約束

「はやく逃げないと。」

「このままじゃ、この島は爆発する!」

「逃げろ!」

あまり記憶はない。

幼かった、未熟だった、そうではなくあの時は爆発音、人の悲鳴や足音、泣き声。

すべてを受け入れることはまだ早かった。

そういえばまだ年齢は止まっていなかったな。

この島は爆発する、いやとてつもない爆弾が降ってくる?

あの時、海辺の港にいた。

上は何か飛んでいた。そこからなんだろう遠くから見てもわかる。

直径で15メートルはあるだろうものがこの大きな島に降ってくる。

そのあとにいくつか小さな爆弾が降ってきた。大きな爆弾が地面に落ちた時、目の前は光に包まれ、目を閉じていても光が入ってくるような光の強さ。

飛ばされた。海岸へ。

あの時、衝撃はすくなかった。なぜ。

「おまえにしか頼めない...未来を...」

誰かが抱えてくれていた、そして大事なことをなにか言っていた。何も見えない、ただ聞こえる。

何か言っている。

頼み事?約束?自分にしかできない?

「何言って...」

「生き延びろ…」

あとから降ってきた爆弾ですべてが吹っ飛ばされた。

その男は佐を海へなげ島は爆発を食らった。


『ダスト』

「この光、懐かしい。いい思い出はない、ただ約束のことは...」

130セントラル初期地点

おそらく129壁、128壁を破壊したことで、とてつもない瓦礫の量が積もった。

129壁内の半分の施設は破壊、兵の足音が大きくなってゆく。

「佐は⁉」

「佐さん...」

「多分がれきの中だと思う」

「動かしましょう!」

「まって、ここはまかせて。」

「で、ですが」

「見てて。コマンドS クイック!」

瓦礫は動き出し、中にいるであろう佐を除いたすべての山祇になった大きながれきを横に動かした。

「ちょ、つかれた~」

「だいじょうぶですか」

「コマンドって体力いる~」

「佐さんは?」

「...いない」

瓦礫の中にはいない。じゃあどこに

「まさか先に?」

「それはないな。理由はお前らを見捨てたら兵につかまるからだ。」

「そうだよね」

「そうですね佐さんはそのようなことはしないでしょうね。」

「...⁉」

「佐⁉」

「佐さん⁉」

「あんなのに下敷きになりたくはないわ。まあ、すこし意識はとんだかも?」

「次からは考えて『ダスト』使ってよね⁉」

「ほんとですよ...佐さん」

「へいへい、行くぞ。」


130セントラル大広場

「いかにも戦闘が始まりそうな感じだな。」

「フッ。そうだな。」

2人は振り返った。

佐は、振り返らず、笑った。

「尾行をうまくしたほうがいいぞ?バレバレだ。」

「フッ、貴様が敏感すぎるだけだ。」

ここの大将の幹部であろう男はすでに攻撃の体制に入っていた。

「俺は四十八願 重游っていうんだ。ここの大将の幹部を受け持っている。」

「その前にお前らに聞きたいことがある。」

さっきだ。そこの髪の長い男のお前、悠とか言ったっけ、そいつが作り出していた爆弾の説明というか、危険性?の話を言っていた時だ。おまえ、そこの女と非難するときに何か言いかけなかったか?俺の気のせいか?」

「いいえ、言いました。」

「ただ、このことは佐さんに聞いたほうがいいかと」

「あ~なるほどなあの時なんか2人で言っていたやつか。」

「約10000年前だな、この命を助けてくれた恩人がいるんだ。その時にした約束...」


佐はその結んだ約束を話した。

「フッ、なるほどな。だとしたらお前らはなおさら死刑だな!」

「来い。」

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