ほっこり夜ごはん
お出かけした疲れをゆっくり癒しながらごろごろしていたら、いつの間にか十八時になっていた。そろそろ夜ごはんの時間だな。
今日は朝からたくさん食べたから、夜ご飯は胃に優しい和食にしよう。数日前にまとめて焼いておいた鮭と、具沢山の豚汁、ほうれん草のおひたし、白いご飯でいいかな。
そうと決まれば下ごしらえを始めよう。にんじんはいちょう切り、ごぼうは食べやすい大きさに、こんにゃくは短冊切り、豚肉はまな板を汚さないために開いた牛乳パックをひいてその上で一口大に。大根はないから今日は省略。切った具材をお鍋で軽くさっと炒めたらお水と顆粒だしを入れて煮込む。その間にほうれん草のおひたしを作ってしまおう。
お湯を沸かしたらほうれん草をさっと茹で、水で冷やし、水気を絞る。さっき豚肉を切ったけどわざわざ包丁を変えるのは面倒くさいから、手近にあったナイフでほうれん草を切る。もう一度水気を絞ったら白だしとお醬油、みりんで作った調味液につけておく。
そうしている間に豚汁の具材に火が通ったから火を止めてお味噌を溶かし入れる。初めはお味噌の分量が分からなくて恐る恐る味噌を入れていたなあなんてことを思い出す。今は大体の量が分かるようになったけれど。
冷凍していたご飯と鮭を電子レンジで温めたら、お皿に盛り付ける。今気づいたけれど、メニューがなんだか朝ごはんみたい。たまにはこんな日があってもいいよねなんて思って食器をテーブルに運んで席に着く。
「いただきます」
心がほっと温まる、安定の和食。ご飯を口に運びながら今日は充実した日だったなあと思い返す。朝からおいしいごはんを食べて、萌と会って、タルトにときめいて。とっても楽しい一日だった。ふと前に視線をやると一人分のスペースが開いたテーブル。昼ごはんは萌と食べたから一人の夜ごはんが少し寂しく見える。今度は萌を私のお家に招いて一緒にご飯を食べたいな。そんなことを思った、優しい夜。
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