第4話 ヤるの? ヤらないの? どっちなんだい!
真依の部屋の真ん中にある少し小さめのテーブルに真依と向かいあわせで座り、会議を始めた。
「……で、マイブラザー。いや、マイブラジャー。誰か思い浮かぶ奴は居るかい?」
「なんだよその口調とマイブラジャーって。俺はお前の下着じゃ無ければ兄でもないぞ?」
そして真依は少し目をうるうるさせながら——
「でも、でも……こんな関係だったら兄弟っていっても良いじゃん。昼顔とだったらお風呂だって入れるし」
最後の方は腕を組んで自慢げにそう言った。
「お風呂ってどんな関係だよ!」
「いや別に……昼顔がヤりたいって言うなら処女だって捧げるけど」
「いいわ! 処女はもっといい人に捧げろ!」
真依は少し引きながら
「うわ……ヤリチンが童帝っぽいこと言ってる……」
「違うわ! 俺はピチピチの童帝だわ! んだよ童帝見たいな言動って!」
俺がツッコミを入れると、真依は四つん這いになって俺に寄ってきた。
「だ・か・ら! 今日は美紀さんと秋さん帰ってくるの遅いから一緒に夜の運動会をヤっちゃおーよ!」
と言い、肩を出して上目遣いをする真依。
「だからヤんねーって! マジで肩仕舞え」
そうやって真依の肩を押す。
「せせせ、積極的……!」
「そろそろ殴んぞオラ……」
「なにそれ殴りプレ……ゲハッ」
流石に真依がうるさかった為、軽ーく腹パンを決めた。
流石に腹パンが答えたのか、真依は
「……やりすぎちゃった」
*
「このパンツ、なんか心当たりとかあったりする?」
あれから20分後、いざこざを終わらせると真依がやっと本題に乗ってくれた。
まぁ、僕も最後の方は乗り気だったけれど。
「んー、居ないなぁ……」
少し考えた後、『居ない』と答える。
「じゃあさ、昼顔の事を悪く思ってそうな人は?」
「休み時間はスマホでゲームだからなぁ……」
「えー? だったら、昼顔に好意を寄せてる人は?」
その質問には即答した。
「真依」
すると真依は頭を指さして
「正解っ!」
と言った。多分悟をモチーフにしてるのだろう。
「ふざけてんのか?」
「いやいや、ふざけてるのは昼顔の方でしょ」
「ごめんごめん。いやでも、真依以外に好意を寄せてる人なんて居ねぇぞ? 仲の良い奴だったら居るけど」
「え? だれだれ?」
この答えには少し真依は噛み付いてきた。
「夜叉。とか?」
「いやなんで疑問形なんだよ」
「分かんね」
「色葉さんなんか行動が怪しかったりした?」
「ん、確かに。昨日夜叉の動き怪しかったな……辺りをキョロキョロして。何かに警戒してた」
「そっれだー!!」
「どういうそれだ?」
「多分……いや、絶対色葉さんだよ!」
「根拠は?」
「ない! だけど、一旦色葉さんの所行って見たら! 絶対にそうだから!」
「、と言う事で、これから色葉さん攻略会を開きます。よろしくお願いします」
「な、なんだよその名前……」
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