第3話 仲間集め
冒険者になる決意をした俺はとりあえず一緒に付いてきてくれる仲間を見つけるために村の同年代の子供たちと話していた。
「俺冒険者になろうと思うんだけど誰か一緒に付いてきてくれるやついる?」
「いや、冒険者はちょっと...ねえ?」
「うん...別に村の外出たくないし」
「危ないしね~」
うーん、やはり厳しい。
この世界である程度暮らして分かっていたが、そもそも一般人は冒険者になろうとする人がほぼいない。
わざわざ自分の命を危険にさらしてまで冒険する人などごくわずかだった。
「っていうかそもそもギルドがある場所が近くにないじゃんね」
「そうそう、こんな田舎からじゃギルドまでたどり着く間に死んじゃうよ」
「うーん、そうだよなあ...でもなりたいから行くしかないんだよ...」
「じゃあ一人で頑張ってね!」
「おれ手伝いあるし戻るよ 頑張れ」
「私も戻ろっと ばいばーい」
「あっちょっと...あーあ...やっぱダメか」
うーん、仲間も見つけられないハードモードである。確かにこの村からギルドのある街まで行こうとすると一番近くても山を越えないといけない。
普通に行っても3.40日はかかってしまうか...
「やっぱり諦めるか...いやでも...」
もはや残された選択肢は一人で冒険者になるために旅立つか、この村で平穏に過ごすかの二択である。
「そもそもこういうのって、街から兵士とかがきて俺のこと見つけて連れて行ってくれるみたいな...お決まり展開はないのか...ないよな」
この村にそもそも派遣された人を見たことがない。それほどまでに辺境なのだ。
そもそもこの村の外の情報も全く入ってこないためどうなってるのかすらわからない。
でっかい街には学園があって貴族様はそこで勉強してるとか、魔族と対立して軍が戦闘してるとか、勇者が生まれたらしいとか...噂程度ならあるのだが、他の場所から人が来ないので一切正しい情報がないのである。
「そもそも魔族?を見たことがないしな...村にある地図も見たけどほかの村とかも近くにないし...山越えないとでかい街にもいけない、そもそもこの世界がどれだけ広いのかも分からん...」
とりあえず冒険者になるためにある程度の力は身につけておく必要がある。そんなことを考えるだけ考えながら本日も家の手伝いをする俺であった...ちなみに筋トレはしなかった。
めんどくさい。
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