第1話 異世界転生ってこんな感じだっけ?
「...ブサイクすぎない?」
今年で7歳になった俺は鏡の前で絶望していた。
俺はちょっと大きめな村の農家の子供として生まれてきた。
転生したての頃に割と絶望してた。
なんか勝手に貴族とかで生まれてくると思ってたけど全然民家みたいなところで生まれるじゃん。
親も別に平民だし、特殊な家系とかでもない。周りの人達も普通の人だし村自体も普通の村って感じ。
この時点でいやな予感はしてた。
でも、その頃は成長したら何か能力が解放されると思ってました。
そして7歳に至ります。
毎日朝起きて近所の子供たちと汗水垂らしながらめんどくせーって親の仕事を手伝う日々。
異世界転生...?これってほんとにただ生まれ変わっただけじゃない?
魔法もあるらしいよ?でも使い方がわかんない。誰も教えてくれないし。
剣術?剣もないし指導してくれる人もいない。
「思ってた異世界転生とちがーーーーーーーーーう!!!!!!!」
なんだこれ!!!!!!!
ハードモードとかそう言うレベルじゃない!!!!!!ブサイクで平民な魔法も使えない子どもに転生して魔王討伐?????
無理ゲーだろ!!!!!!
普通は勇者とか、貴族の良い感じの家系に生まれて!!!魔法と剣を小さい頃から練習して!!!俺TUEEEするのが異世界転生だろ!!!
おまけにこのSSSとかいう能力、今は全く使えない!!!
セーブ出来ないから今死んだらロードも出来ないし、何も機能してない!!!
つまり、異世界転生特典無しで平民スタートのクソゲーってこと!!!!
「なんで...なんでこんなことに...」
今の状況に絶望した7歳の俺はとりあえず魔王討伐を諦めた。多分無理だな...
「でもなあ...あのクソ女神の約束がなあ」
魔王倒したらセックスをしてくれるらしいんだよなあ!!!!!!!!!!
しかも、めちゃくちゃ可愛いんだよなあ!!!!!!
「とりあえず、10歳になったら学園に行けるように頑張ろう。そしたらワンチャンあるかもしれない」
そんな最低な夢と希望を持ちながら、今日も親の仕事の手伝いをした。
叫んでた時に周りから向けられてた気持ち悪...って声は聞こえなかったことにした。
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