第2話
誕生日になり...
「やっとだ!」
これで旅に出られるんだ
あの子に会いに行ける!!
村で───────
「おめでとう、レイヤー!!」
「ここまで長かったな」
みんなから祝福される
何でかって...?
それは───────
「おい、レイヤー
お前、旅に出るんだろ?」
村の鍛冶師であるヘンリーさんに声をかけられる
「ヘンリーさん、どうして俺が旅に出たいことをみんなが知ってるんですか?」
疑問に思ったことを聞いてみる
俺の記憶は正しければ、1度も誰かに「あの子」のことについて言ったことは無いはず...
なのに、みんなは知ってる...
「何言ってんだ、お前?」
「寝言かなにか知らんが、昼寝してる時によく言ってたぞ。 旅に出たいって」
「え?」
そんなことあるか?、って思ったけど夢にもよく見るぐらいだし全然有り得る話か...
って、そうじゃなくて
「それなら、話は早い
ヘンリーさんだけじゃない、村のみんなにお願いがあるんだ」
決意を話す。そんで、俺は旅に出る!
「旅に出たいんだろ?」
「出来ることは何でも手伝ってやるよ
俺たちは大丈夫だ 行ってこい!」
誰も反対することはなかった
むしろ、みんなサポートをしてくれるって...
「みんな、本当にありがとう!」
翌日──────────────
それからというもの、準備はあっという間に終わった
みんな自分の事のように全力で準備をしてくれたんだ
そして、早くも出発できることになった
「さぁ、これは俺からのプレゼントだ
きっとお前の役に立つ」
そう、ヘンリーさんから手渡されたのは一本の剣
「本当にいいんですか? 見た感じ、めちゃくちゃレアな鉱石とか使われてるように見えますけど」
「だから、気にすんなって言ってるだろ?
この村にいる誰もが、お前の幸せを願ってる
それは、俺も一緒だ」
こんなの、感謝してもしきれないよ...
「みなさん、本当にありがとうございました!!!!」
「頑張ってこいよ!」
「応援してるからな!」
最後の瞬間まで、みんなは笑顔でいてくれた
ここまでしてくれたんだ、もう引き下がれない
絶対に再会してみせる!!!
──────────────
村を出て、2時間
今は、みんなからもらった道具などを確認している
まず、ヘンリーさんからもらった剣
それに数日分の食料
この村周辺の王国とかへの道がわかる地図
あとは、金貨...
え? 金貨が3枚...!?
金貨というと...1枚で4人家族が1ヶ月は遊んで暮らせる
それが、3枚って.....
本当に最後までビックリさせるな...
金貨3枚と一緒にヘンリーさんからの手紙も入っていた
「レイヤー、お前が旅に出たいって言ってたのはずっと前から知っていた。
だから、村のみんなと相談して準備をしてきた
お前は両親を小さい時に亡くし、ずっと独りだった。だから、お前には幸せになって欲しい。
本当に会えるかは俺達には分からないが、きっとお前なら大丈夫だ。頑張れ!」と手紙には書かれている
親を亡くしてから、俺をここまで育ててくれたのは村のみんなだ。最後まで迷惑かけっぱなしだったかな...
でも、みんなと過ごした日々は絶対に忘れない
またいつか、会いに行く
幸せになって───────
僕はいつ勇者になったんですか? 僕は、小さい時に会った女の子と再会したいだけです 狐 @kana93738483939822
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