マオと源次郎の過去


 俺は4キロマラソンの練習もしながら、受験生応援団の提灯さんたちに校門で「フレー、フレー、マオ!」と鼓舞されている。


 


 鶴岡八幡宮に向かうと、賽銭箱の上に源次郎さんが座っていた。「ヘビ好きの女に飼われていたが逃げ出し、寺や神社の清掃をしながら息を潜めていた」


 「母ちゃんがホストに執着して、800万円が消えた。途方に暮れていた時に提灯さんと出会って温泉小を紹介されたんだ」マオはハンカチで涙をぬぐい、「『学校が苦痛』ってやつが多いけど、行かないとできない経験だってあるよな」と付け加えた。

 

 

 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ビーヘイバー がまぐち旅と再会 porksoup (ポークスープ) @porksoup

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ