第18話 寧々side③
「えへへ」
休憩時間。寧々はスマホを眺めていた。
みているのはもちろん
二人でお揃いのエプロンつけて一緒に料理するなんて、ほんとに楽しかったな。
あれから何度も見返しちゃうよ。
すると突然、
「あー!
「え? にやけてないんだけど」
「あはは!
その様子をみて
笑うたびに金色の巻き髪と大きな胸が揺れていた。
「二人とも声大きい」
「
「そんなことない」
ぷくっと頬を膨らまして怒る
「ねえ、私らにも写真みせてよ」
「
「どうしよっかな」
「ねーねー、一緒に服選んであげったしょ?」
「そだよー!」
「それは……ありがと。じゃあ、みせる」
もったいぶった
「うっわ、
「あれ、なかなか効いてたと思う」
あれは意識してくれてたってことだよね?
他の人にみえないように隠してくれてたし、優しさが伝わってきてとっても嬉しかった。
ちゃんとみてっていったら顔赤くしちゃって、ほんとかわいい。
「
「うん、かっこいいでしょ?」
スーツもかっこよかったけど、エプロンも料理ができる家庭的な感じがして最高。
はあ、かっこよすぎる。
写真をみながらぽーっとしている
「あちゃ、これはかんっぜんに恋する女の子の顔してるわ」
「てか、これってもう新婚さんじゃん!」
「……し、新婚さん?」
「そだよ! だって一緒のエプロン着て、一緒に料理するなんてどうみても新婚さんでしょー?」
「え、そうかな?」
「そうだって! 私も思う!」
「そうかなー?」
そういいつつ、体を揺らしながら、にやけっぱなしの
「なにこのかわいい生き物」
「持ち帰りたいんですけど」
そして、あとでからかおうと決めたのだった。
この様子をみた男子生徒たちは
と、阿鼻叫喚に包まれるが
◇ ◆
新さんの服を選ぶの楽しかったな。
背が高いからなんでも似合っちゃうし。
超かっこいい。
写真もいっぱい撮っちゃったけど、変に思われてないかな?
スマホにはさまざまな服を着ている
服を比較するために撮ったはずだったが、それにしては顔のアップが多めだった。
あとはメガネだね。
本人は目つきがキツくて威圧感を与えるからってメガネ掛けてるけど、外した方が
でも外したら外したで、
「それはなんだか嫌だな」
たくさんの女性が
お家ではメガネつけてないから
新にはメガネのままでいてもらおうと思い
そして今日は
家族の話をしないから仲が悪いのかなって思っていたけど、そんな易しい理由じゃなかった。
あの日、
なんでもないように話すその姿に胸がきゅっと締め付けられた。
お父さんやお母さんもこのことを知ってたんだろうな。
私に話す理由もないし仕方ないことなんだけど、また
こういうところがまだまだ子どもなんだろうな。
でも、今回は
少しずつだけど
そうだと嬉しい。
まだまだ知らないことはたくさんあるけど、ちょっとずつ知っていけたらいいな。
知らないことと考えて、あることを思い出した
「そんなの聞いてない……!」
つい、大きな声をだしてしまった
え、じゃあ
スーツ姿で黒板に数式を書いている
きゃ、っと悶絶したあと、めらめらと嫉妬の感情がわいてくるのだった。
「いいな……羨ましいな……」
それに
あの感じ、
女の勘というやつか、同じ感情を持った相手のことはなんとなく察することができるのだった。
どうしようと頭を悩ませた
明日、
「
ふんす、とやる気をあらわにする
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