第518話 権力に勝てるモノってないよね。対抗できるならお金くらい?
とりあえず乗ってる奴等を静かにしようとしたところで母さんとアリス先輩が帰ってきた。
「もらうだけなのに結構時間かかってない?勘違いか?」
「あ~。実はさ~。役所に行ったら開いてたのは開いてたんだけど何か今から閉めます、みたいな空気プンプンで」
「あ~つまり。邪魔な奴扱いされたんだな。」
「で今から結婚届が欲しくてって言ったらあの~、本日はもう時間も過ぎておりますのでまた後日にして頂けますでしょか?って言われて」
「まぁ、妥当な意見だよな。」
「あ、無理です。今日めちゃくちゃ頑張って私勝って勝負に勝って今ここにいるんですって言ったらは?みたいな顔されて」
「そりゅあそうだろうな。ヤバい客来た。ってなるわな。何やねん。勝負ってってなるよな。」
役所の人が正しいわ。
「ともかく早く帰ってください、って言われて私もカチンっときちゃって。」
「あの、母さんがカチンとくる理由は全くもってないのよ。正論言われてただただカチンときたらそりゃもう何も言えないよ。」
「で、私カチンっときちゃって。」
「あ、無視っすか。あ、まぁいいけど。で?何?暴動でも起こした?」
「暴動なんて起こさないよ?私は健全なんだから。」
「大丈夫。健全な人は自分のことしっかりと健全と言い切れないから。」
「で私はね。健全な私はね考えたの。であることを思い付いたの。それがね。
アリスちゃんの力を使おうって。」
「は?」
「アリスちゃん、いやバックにうっすら見える百合愛グループの力を使おうと思ったの!」
「思ったの、じゃないな。酷いこと考えてんな?」
「あのさ、役所にわざわざ来といてその言い方をなくない?私の隣にいる人が誰か分かってる?あの大企業百合愛グループのお嬢様百合愛 アリス様だぞ?」
「え。」
「ウソ。」
「マジ。」
「ウソなんかつくか。そんな大企業のお嬢様が役所にわざわざわざわざ出向いているのにも関わらず何?その嫌そうな言い方と態度は?まるで帰れみたいにね。アリスちゃんね?そう思ったよね?」
「あ、は、はい。まぁ。」
「ほら思ったって。どうするこれで大企業百合愛グループが動き出したら?動き始めたら?この役所なんか一瞬で消えるよ?」
「いや…………それは………その………」
「そのとかじゃなくて行動で示して?早く結婚届出してきて。早く。出さなきゃどうなるか…」
「母さん。先輩を使って先輩の会社の悪評広めんのやめようや。」
使えるモノはなんでも使う。それがどんなモノでも。いい言葉のようでよくよく考えたらダメ人間の使う言葉だよな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます