第509話 天から授かりしツッコミの呪縛

2分後。全員が揃った。


「とりあえずお前らに言いたい。残り時間ももう僅かだ。このままじゃ負ける。だからお前らホンキでやれ。」


「本気だよ!いつだっ」


「本気なら全員ボケるなよ?ツッコミいれないからな?分かった?」


全員の空気感が変わった。


「え?別に私ボケてないけど?」

「百舌鳥先輩は進藤がいるとボケになるので今は大丈夫です。」


「ボケ?」

「アリス先輩、すいません。汚い言葉を言ってしまってアリス先輩には関係ないですから大丈夫です。」


「愛人さ」

「ボケてくんなよ?」

「愛人さ」

「ボケるなと言ったよな?」

「けど愛人様は愛人様で。」

「あと数十分くらい我慢しろ。」

「ご褒美は?」

「お前らにご褒美とかないから!今まで散々めちゃくちゃやってきただろうが!」

「…………数十分だけね。晃太くん。」

「ずっとそれでもお前はいいけどな。」


「ぼくちゃんボケとはしりまちぇん。」

「お前が一番ボケ数なら今日多いからな?」

「えー、ツッコミなしでボケるの?」

「ボケなきゃいいんだよ。」

「えー、ボケなきゃ死んじゃう。」

「そんな生物はいない。」

「私という生命体だよ!」

「生命体がなんだよ?お前は人間だろうが。バカか。ってこれもツッコミだ。だからボケるの禁止。1ボケ1000円な?」

「3万まで覚悟してますっ。」

「いらない。ノン○タのネタのパクリ。

とりあえずツッコミはいれないから流すからな。それでもボケたきゃそりゃどうぞ。」

「ツッコミとして失格だよ?」

「ツッコミとしててかツッコミとしての意識持ってないから。大丈夫だから。」


「乃蒼。お前はボケないな。」

「ボケ…………たいお年頃………」

「無視するからな。」

「ツッコミ………星人が………台風………くる………」

「誰がツッコミ星人だ。何が台風くるだ、くるわけねーだろ。バカか?」


「母さん、ってことでボケは無しの方向で」

「そんなこといいからアイツはどっちに」

「え?確かジャングルジムの方だったかな?って母さん?母さん?」


何も言わず走り出す母。


「…………と以上だ。あと14分。必死にやるぞ。母さん見ただろ?うちの40代も頑張ってんだ。口より足を動かせ。行くぞ。」


かくしてボケないこと、ツッコミで体力を消耗しないようにするためにきっちりとルールと釘を刺してからいくことに成功した。まぁ成功してるのか成功してないのかは分からないしまだボケてくるボケたがりのバカがいるかもしれないがもう後僅かで決めたんだよ。

ツッコミ放棄しなきゃうちの姉には勝てないと。誰がツッコミ入れるんだ。誰がまとめんだ。となるから今まではツッコミをいれてきたがこの数分間はそのツッコミの呪縛から解き放たれてもいいだろ?てか良しにしてくれ。うん。頼む。

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