第500話 記念すべき500話。そんな回にこの話を終わらせられてカンペキじゃね?
結婚という大事なイベント。
まぁ大抵の人は1回きりしか人生でやらないと思うがまぁ例外はある。だが大切な儀式であることは間違いない。
その大切な儀式を賭けた3本勝負。
1番目はボウリング。勝者は母。最後の最後の1ピン差で勝負が決まった。
2番目はゲームセンタークレーンゲーム対決。こちらも最後の100円。最後のフィギュアで勝負が決まり勝者は姉。
そして最終3番目カラオケバトル。母、姉ともに選曲は何とも言いづらいモノがあったが5曲歌いきった。
「その点差はごく僅でした!それでも決着はつきました!このカラオケバトルそして結婚を賭けた3本勝負、勝者は………」
シーンとなる空間。あのバカどもでも静かになるんだ。まぁ気になるからか。
「勝者は………勝者は………勝者は………勝者は………勝者は………」
ミリ○ネアのみの○んたばかりに溜めるじゃん。そんな溜める?必要ある?………あるか………あるな………母の目と姉の目がヤバイし2人とも祈ってるもん。
「勝者は………ってこれ口頭で言ってもいいのかな?」
「早くしろよ。雫。」
「センパイ、急がないで?生放送のテレビもこれくらい焦らして焦らして焦らしてCM跨いだりいらない会話挟んだりするじゃないっすか?それと一緒だよ。」
「一緒じゃねーし。パッと話せよ。」
「え~、美しさに欠けるじゃん?」
「何の美しさに欠けるんだよ。てか美しさってなんだよ?」
「あ、そうか!肩ポンポンシステムにすればもっとドキドキが……」
「いいから!別に肩ポンポンしなくていいから!さっさと………」
「1文字ずつ………発表………すれば……?」
「あ、なるほど!そうか!そうしよう!」
「そうしよう!じゃねーし!」
「勝者は………や……………し…………ろ………」
「まどろっこしいな!てかうちの母親の名前知ってるのか?」
「知らない!」
「じゃあむりだろ!」
ツッコミ所満載のコイツらの発表のせいで緊張感が………
「もう!センパイのせいで緊張感薄れたでしょ?」
「え~、絶対にオレは違うと思うけど?」
「とりあえず黙って!皆さん!緊張感持って!」
「無理矢理だな………」
けどそんな中でも当人たちは祈りのポーズを忘れない。
「じゃあいきますよ!ホントにいきますよ!この3本勝負の勝者は………」
祈りが、2人の祈りが強くなる。そして………
「勝者は…………お母さま!晃太センパイのお母さまです!よって2対1でお母さまの勝利!結婚、確定です!」
雫の言葉で両者のリアクションが対極になっていたのを見た。
姉はピストルで撃たれたように倒れ母は立ち上がり机の上のドリンクをこぼした。
どっちも慌ただしたらありゃしない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます