第498話 何かごちゃごちゃしてる時に試合見逃すことってあるよね。

文句は言わないとは言ったよ。

フリータイムだし賭けてるモノのデカさとかそれなりに分かってるつもりだし。だけどなぁ………


「まさか2、3、4曲目まで母さんはアニソン 姉さんはラップでいくと思わないやん。」


「でも上手だよ?」


「上手とか上手じゃないとかの問題じゃない気がするんだけど。しかもよ。」


「しかも?」


「何で母さんはロボットアニメから萌え系オタクアニメから乙女ゲーアニメからギャグアニメのオープニングばっかり歌って、姉はRからAK、ハウメニにフ○ックアップとか多種多様な音源歌ってんだよ。」


「皆知らなくてもノリノリで聞けたよ?」


「知らないとかノリノリとか関係ねーし!てかよくノれたな。」


「知らなくても上手かったらノれるよ!2人とも歌が上手いから!」


「母さんは辛うじて上手いと言えなくもないけど姉に至っては歌が上手いのかラップが上手いのか早口がスゴイのかよく分からん。」


「心音さんはラップ上手いんだよ!どう?大会とか出してみる?」


「何の?」


「MCバトルの。」


「名義は?」


「近親そーかんとか」


「規則に引っ掛かりませんかね?そのネーム」


「ラップにブラックミュージックに無しは無いでしょ!」


「無しは無くともそれで有名になったらきっついなぁ………マジで………」


てか韻とか踏めないでしょ。姉。ナシよりのナシだから。


「ともかくこの全力を出す舞台にラップとアニソンを持ち込んだ2人がイカれてるって言ってるだけだから。」


「まぁ、イカれてるのは当たり前じゃん!」


「最もの1番のイカれが言うな。」


「私は近親そーかんなんてしないよ?」


「レイプしてんじゃねーか。」


「逆レイプはご褒美でしょ?」


「今の発言録音して警察に届けるぞ?」


「じゃあ私も裸の晃太くんの写真を電柱とかに張りまくるけどいい?」


「いい?の意味が分からないけど?てか裸の写真?」


「ヤリ終わって白目むいてる晃太くんの写真あるんだぁ!」


「そんなハッピーな感じで言われることじゃないな。」


「これを張りまくるけどいい?」


「お前が捕まるだろ。」


「けど猥褻なモノは晃太くんが出してるでしょ?」


「勝手に張って勝手に人を猥褻物呼ばわり?いい気になんなよ?」


「けど出してるのは晃太くん。つまり晃太くんが悪い。」


「悪いとか悪くないとかの問題じゃねーよな?それはもう脅迫だよな?」


「脅迫してきたのは晃太くんじゃん?」


「無茶苦茶言うな………」


何てふざけた会話をしていると………


「しゅうりょ~!試合しゅうりょ~!2人とも5曲歌いきりました!これより採点に移ります!」


「あ、終わってる。」


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