第484話 魂を乗せて運ぶのは?

「はぁ~食べました~」


「アリス、大丈夫だった?」


「何がですか?」


「いや、アリス、お嬢様だし一般人が食べるようなところで美味しく思えるのかな?って」


「いえいえ。私は確かに高級な料理を食べてきましたが何も比較なんてしなくていいのです。どれも皆生命の命をもらって食べている大切なモノそれにケチをつけるという言い方はあってるか分かりませんが、どんな料理も美味しいです。特に今日初めて食べましたがこのお寿司が1皿約100円で食べれることにビックリしました!他にも食べたことのないお寿司の種類もありましたしサイドもデザートも充実していて更にこんな可愛いマスコットまで貰えるなんて幸せです。」


アリス先輩の手にはお寿司のキャラのキーホルダーが。ガシャポンで当たったらしい。そりゃあ9人で来れば1回は当たるわな。だが、


「晃太くんはアナゴね。」


「え、何でそんな渋いチョイス?」


「チンつけたくなるから」


「そんなクソみたいな理由かよ………」


何で全員分当たるかな?全員分しっかり当たったし。いや、いらないとも言ってないけど当たるんだ………って思うよね。



「とりあえずお腹も満たされましたし!最終3本目に何をするか!探しましょ!」


「おー…………」


またまた雫は先頭で仕切る。楽しそうだがまずアイツさっき寿司50くらい食ってなかったか?それでよくスラッと出来るよな。それでよくピョンピョン跳ねれるよな………


「3本目。最終。これで全てが決まる。つまり魂と魂のぶつけ合い。これは並大抵のモノを選んではいけませんね!」


「魂と………魂…………拳と………拳……ボクシング………とか………?」


「却下!却下!却下!大体ねーだろ!ここにそんなアブねー施設!」


てか姉と母が殴り合いしてる姿を息子の俺はどういう気持ちで見てればいいんだよ。

見てらんねーよ。


「ボクシングはいい案だけどぉ。」


「いい案じゃねーよ。」


「魂をぶつけ合いするモノ。それが大切だから。」


「なんなん?お前のその魂への執着?」


「最終だよ?最終ラウンドだよ?しのぎを削りあった2人のラストバトル!そりゃ。魂乗せなきゃ!意味ないでしょ!」


「魂魂魂魂って………言われても何をお前が求めてるのかわかんねーし。大体魂乗せるとかって言葉とか拳とか歌とか………」


「うん?今なんて?」


「あ?」


「晃太センパイなんて?」


「あ?魂魂魂魂って言われても何をお前が求めてるかわからん………」


「じゃなくて!その後!」


「その後?その後?……大体魂乗せるとかって言葉とか拳とか歌とか………」


「それ!」


「は?」


「それ!!」


「うるさ………」


爆音過ぎんだよ。


「決まったよ!決まった!最終ラウンド3本勝負最後の場所にむかおう!」

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