第477話 雫ちゃんは盛り上げたい!

「皆各々楽しんでるみたいだね!」


「楽しんでるで片付けていいのか?危ない考えはやめさせたほうがいいんじゃねーか?」


「晃太くんはそんなことより自分の欲しい景品でも探してみたら?」


「別にそんな欲しいと思うモノないけども。」


「2人の新居に飾るヤツはたくさんあるほうがいいじゃん!」


「俺その新居の件納得してないけど?誰から情報よ?」


「赤ちゃん出来たら新居プレゼント!らしいよ?」


「イカれてんのか。アイツら。」


「アイツらって………お母さんとお父さんでしょ?そんな言い方ないでしょ?」


「アイツらはアイツらだから。もうヤバい人認定してますから。」


「まぁまぁ、新居は隅に置いておいて」


「隅に置くにはデカイし態度もデカイな。この問題。」


「何か取ろ?」


「何かって………あ。」


「あ……………」


景品を探す中で一際デカイ女を発見。


「何してんの?乃蒼?」


「飲み物買いに…………」


「へ~…………お前は何にもしてないのか?」


「何?…………ナンパ…………?」


「これがナンパに聞こえるなら脳みそどうにかしてるぞ?ただの世間話の一端だが?」


「私は…………何も………してない………」


「何もしてないの」


「けど………何かして………忙しい………」


「お前今瞬間で無茶苦茶なこと言ったぞ?何もしてないんだろ?」


「してない…………」


「けど忙しいのか?」


「忙しい…………」


「じゃあ何かしらしてるだろ!何言ってんだお前!」


「流石…………よっ…………ツッコミ王子…………」


「ハリセン作って叩くぞ?頭。」


「あ…………こんなことしてちゃ………ダメ…………」


「急ぎか?」


「急いで………届けなきゃ………」


「うん?コーラ?お前が飲むのか?」


「私は………コーラより………ペプシ派…」


「ちなみに私はコーラゼロ派!」


「いや、お前にも聞いてないしもちろんお前にも聞いてないから。」


じゃあ何でコーラ?


「このコーラは…………私じゃない………雫の…………」


「雫?そういやアイツ居ないな?アイツ何処に行った?」


「雫は今…………実況してる…………」


「は?」


実況?雫が?何を?何処で?


「今………雫は…………お母様と………心音が…………戦ってるところを…………実況……してる………」


「アイツ何してんだ…………」


「2人とも………雫のおかげで…………より………盛り上がってる………」


「盛り上がってるんじゃなくてのめり込んでるだけだろ!ワールドに!」


2人の戦いに更に拍車をかけるような行為をして何になるんだよ?何になる?う~ん……自己満足だよな。アイツの。

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