第476話 ゲームセンターに18禁のモノはない。
「あと残る面子は………っと。いた。いたけど………」
「いたけどどうしたの?」
「あれ見てくれよ。」
「何?」
そこには真剣な眼差しで筐体の中の景品を見つける百舌鳥先輩の姿が。まぁ、真剣な眼差しで見つめるくらいは別にいいよ。別にいいけど、景品が。景品がよ……………
「百舌鳥先輩?」
「愛梨~!」
「あ、晃太くんに香織。どうしたの?あ、景品取ってる!スゴッ!」
「500円でね!」
「えー、お手頃~!」
夜の通販番組みたいなテンション止めて。
「で愛梨は何を見てるの?」
「あ、コレコレ!コレだよ!」
百舌鳥先輩の指差す先には
手錠が。色とりどりな手錠が。
「あの百舌鳥先輩。1つ言いますけど、これオモチャですからね?オモチャ。オモチャの手錠ですからね?」
「え、18禁グッズじゃないの?」
「小さなお子様からくる皆のゲームセンターにそんなアダルト商品起きませんよ。」
ゲームセンターに苦情くるわ。1部からは何か応援の声とかありそうだけど………
「そうか………でも。取る。」
「何故に?」
「私DIY出来るの。」
「だから?」
「これを改良してアダルトグッズにする。」
「それは改良と言うんですか?」
良くなってないじゃん?
「私達の中ではよくなってるから大丈夫。」
「私達とは?」
「私と優くん。」
「進藤は改良と思いますかね?」
「優くんは確かにさ。コテージでは男を見せてくれたよ?しっかり見せてくれたよ。けどね、それが持続するか分からないじゃん。」
「まぁ………長くは続かないでしょうね。」
進藤、無茶苦茶無理してアレしてたからな。持続するとかより突発的なモノだろ。アレは。
「だからそんな時こそ。この手錠だよ!」
「もう取ったんすね。しかも2個。」
「10は欲しいかな?」
「いります?」
「だから優くんの持続が続かない時に。これだよ!」
「どう使うつもりですか?」
「監禁?」
「ヤバ」
「あ、間違えた。軟禁。」
「閉じ込めてるのに変わりはないですよね?」
「閉じ込めたり極限の状態になればあの優くんが出てくるんだよ?」
「それはもう進藤ではないのでは?」
進藤ではない何か別の生き物なのではないか?
「だからそういう優くんが必要になった時にそういう優くんが私が見たい時にこのアダルトグッズが必要になるんだよ!」
「アダルトグッズではないですから。」
ゲームセンターにアダルトグッズはないから。
「だから私は取るわ!私の好きな人のために!」
「スゴいね!愛の力ってこうゆうことを言うんだろうね!」
「いや、愛の力でまとめたらダメな気がする。」
愛ではなく魔力では?
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