第466話 最終的に決めるのは1 1って決まってるんだよ。

「まぁ、私達のバツの話はどうでもいいわ。」


「良くないと思うわ………え、オレら産む前にバツ4?」


「当たり前でしょ?今現在はバツ無いんだから。」


「息子、娘に話すべきタイミングとかあるんじゃないの?」


「だって聞かれないから。」


「誰も聞く訳ねーだろ。何?いちいち母さんってバツ何?って聞くシーンが聞く場所があると思ってた訳?」


「まぁ、あれば答えたね。」


「そんなシーンは絶対に来ないから。絶対にないから。」


家の両親バツなんだろう?とかいちいち聞かないし聞きたくないし想像したくないしホントにヤダ。


「あ、全部円満だから大丈夫………あ、1つはややこしいんだけど聞く?」


「今はいいわ。話が脱線しまくりだから。また今度で。」


気にはなるがもうこれ以上の情報は……今は結構でーす。


「姉貴の結婚について話を戻して。」


「だからね、心音。結婚してから知ることも出来るから大丈夫だから。大丈夫だから。だから結婚しなさい。」


「結婚してから知ることも出来るのは分かったよ、けど。あまりにもやっぱり早すぎるよ。結婚までの日数が。」


「日数とか関係ない関係ない。誰も気にしない。」


「私は気にするの!」


日数は関係ない母さんvs日数を気にする姉

話はずっーと両方一方通行。交わることはない。いや、あり得ない。


「う~ん。このままじゃ埒があかないな。てか今ここで多数決とってもいい?」


「多数決?」


「心音が今、今日結婚届を出してもいいと思う人手を挙げて。」


バッ!

123………って


「オレ以外全員?」


晃太以外の全員の女子が手を挙げていた。

そして………


「あ、見える?」


「見えるよ。どうしたの?」


「いきなり聞くけど、今日心音が結婚届出してもいいと思う人手を挙げて?」


「おいおい………」


ライムのビデオ通話で父親たちに繋げ多数決をとると、1人を除いて全員………いや、変えた。百舌鳥先輩見て変えやがったアイツ。進藤……………


「ということで多数決だと晃太と心音以外は全員賛成してるんだけど?」


「多数決は日本人の闇だよ!私は自分の意見曲げないよ!てか………こーちゃん。ありがとう………」


「そんな泣きそうな顔で言われても………」


変なことには変だと言いたいからね。


「はぁ…………」


ため息をつく母さん。そして………


「アンタはどうしても曲げない訳だね?曲げる気かないんだね?そして多数決も嫌なんだね?」


「そうだよ。」


「なら仕方ない。心音。私とこの私、母親の私を倒してから文句を言いなさい。」


「へ?倒す?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る