第458話 ボケがツッコミに変わるのはリスキーだし、ツッコミがボケに変わるのもリスキー。ちゃんとした立ち位置を自分で探さないと。
「デカかったんですか!どれくらい?どれくらい?何に例えられるとかありますか?」
「ここぞとばかりに食いつくな。んで、姉貴も言わなくていいから………」
「女子バナ………でしょ?」
「猥談になってるから。しっかりして。しっかりして、社 心音。俺と久々に会った時の勢いとあの常識の無さはどうしたの?勢いは無いし、常識の無さはちょっとマシになってなんかおしとやかみたいな、ここの、いや、コテージのメンバーの中では何か最終的には常識人、ツッコミ役みたいなポジションに変わってたけど、ホントのアンタはそんなんじゃないじゃん?ツッコミ入れられてなんぼの方じゃん?ボケ中のボケの方じゃん?何ひよってるの?」
「こーちゃん………いくら何でも言い過ぎ………私、泣くよ?」
「あのなぁ?泣くとか泣かないとかこの際どうでもいいわ。俺は心配して言ってるんだぞ?」
「心配?」
「そう。」
スムージーを飲み干し晃太は話す。
「このまま流されていいわけ?」
「流されて?」
「多分、いや確実に。この肉を買って、あとバカどもが焼き肉に必要なその他の材料を買ってるってライムがなりやまないから、あと少しで買い物も終わる。終われば時間もあるから確実に行くぞ?」
「何処に?」
「結婚届を貰いに」
「……………」
唖然とする姉だけどこれは確実だ。確定してる。
「あれって母さんの冗談じゃ………」
「うちの家族が全力投球いつでも偽り無しなのはアンタ、姉貴も例外じゃなく分かるっしょ?」
「……………」
うちの母親はすぐに香織とのセックスを受け入れすぐに彼女と理解した。親父もすぐに受け入れ孫が見たいとバカなことを本気で言っていた。そして以前の姉は本気で俺と既成事実をつくろうとしていた。
「うちの家族は一直線しか見えない特徴があるんだよ。だからまっすぐしか歩けないし走れない。今そのまっすぐな道の目的地にあるのは一旦俺では無く、姉貴アンタになってる。そしてその目的は黒井 数虎と結婚させることにある。それも今日中に。ヤバさが分かるか?今ここで話すべきはセックスの話でもつまらないバナナの話でもない。」
「特大バナナだけは聞きたくない?」
「お前は後で黒井に頼んで見せてもらえや!」
「痴女みたいじゃん?」
「痴女だからいいだろ?」
何を今更。何を今更当たり前のことを。
「姉貴、いや、姉さん。しっかりちゃんと伝えないと、伝えておかないと、流れでいったらホントに今日中に結婚させられるよ?それでもいいの?」
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