第456話 スムージーの悪口は言ってない。ただけど飲んではみたい。

「うん」


「そうだね。スムージーって感じの味だね。」


「香織、お前スムージー飲んだことあるのか?」


「ないね。なんかスムージーってこんな味だろうな、って想像を超えない絶妙なラインだね。」


「それ褒め言葉なのかなんなのか分からないけど?褒めてるの?」


「褒めてる。褒めてる。ただスムージーって感じ。」


チューとストローで吸いながら香織は話す。


「いや、美味しいよ?こーちゃん。スムージーを知らない私たちでも飲めるんだから。」


「飲める飲めないの次元ではなくて美味しいかどうかだったんだけど……まぁいいや。」


晃太も飲んだけど飲んだことないからスムージーってこんな感じってのが先に来て美味しいとかより先に……いや、美味しいで片付けよう。美味しい。美味しいです。


「というかぁ~」


スムージーを飲みながら香織が話す。


「何気にお姉さまと2人きりなの初じゃないですか?」


「そ、そうかな?」


「女子は団体行動多かったですし、それに一番は数虎にずっと引っ付いてたから全然隙がなかったというか」


「引っ付いてたつもりはないんだよ?ないけど……」


「いやいや、引っ付いてましたよ。親鳥を追う赤ちゃん鳥のように。」


「私赤ちゃんだったの?」


「恋愛に関しては赤ちゃんじゃないですか?」


「そこ言われたら何にも言えない………」


「まぁ、とりあえずですね。私お姉さまとしたいことがあったんですよ。」


「な、何?」


「そんな難しい顔しないでくださいよ。難しい話じゃないですから。」


スムージーを一旦置き香織は


「女子バナしましょ!」


と言った。


「女子バナ?」


「そうですよ。私もお姉さまも彼氏がいる。そしていずれ私たちも結婚する未来がある。」


「勝手に決めつけんな。」


「決めつけもいいことだから!」


「悪いことだろ。」


「ともかくめちゃくちゃ私たちは近い存在になるんですよ!だってお姉さまからみたら私は弟の嫁に当てはまるんですから!」


「嫁じゃねー。彼女でとどまらせろ。」


「とりあえずですね。私たちは近い存在になるんですよ!絶対に。だから1度は女子バナしときたいな!と思ってたんですよ!それが今日チャンスだな、っと思いまして。」


「女子バナ?」


「まぁコイバナですよ。いわゆる。」


「じゃあコイバナでいいだろ。」


「とりあえず女子バナしましょ!」


「譲らないな………女子バナ」


だけど、まぁ、女子バナだし。しかも2人の溝を、まぁないんだけどより溝なくすることが出来るからいいか。晃太はそう思いながらスムージーに口をつけ


「じゃあ、まずはセックスの感想についてお互いはなしましょう?」


られない。


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