第455話 スムージーってよく聞くけど飲んだことない。いわばぐちゃぐちゃのジュースでしょ?

「大丈夫?晃太くん?頭痛いの?」


「あー、頭痛いな。」


「何で?」


「母の行動に理解が追いつかないから。」


「理解?」


「肉に15万って、ゲーム機2台買えてカセットも買えるわ。いや、ダウンロードできるわ。」


15万ってそうよ。スゴいんだから。よく番組で、いや逃○中で15万とか序盤に書かれてるけどタイマーみたいなところに。よくよく考えて。諭吉が15枚よ?諭吉さん15人よ?1日頑張って働いても最大でもバイトとかでも1万、1諭吉さんでしょ?それが15諭吉あるってことは最低15日フル回転で働いてる訳だから…………スゴいんだから。語彙力無くなるけどスゴいんだから。


「とりあえずうちらは肉よりゆっくりまずしたい。どっか座るスペースないの?」


「ドリンクのところの前に椅子とテーブルあるよ?」


「んじゃ。そこで。」


薫りが指したドリンクの場所はいわばスムージー?晃太はあまり飲んだことがないので分からないが果物系統のジュースが売っていた。


「買う?座るだけじゃ申し訳ないし。」


「買おー!お姉さまは?」


「私も飲もうかな?」


「俺出すわ。金。」


「え。せっかく諭吉さん………」


「諭吉さん、そんなスッと使ったらダメだって。ここは俺が野口さんで買うから。」


「そう?じゃあお言葉に甘えて………」

「ありがと。こーちゃん。」


「てか2人とも悩まなくても決まってるでしょ?」


「「え?」」


「香織はイチゴ好きだからイチゴスムージーで、姉さんはバナナ好きだからバナナスムージーで良くない?」


「……………」

「……………」


「何?いきなり黙って?」


「そういうさりげないところがいいんだよね。」


「さりげない?」


「私たちの好み把握してくれてるじゃん?」


「そりゃあ姉と………彼女………ですから。」


「あ、ヤッバ。また惚れ直した。」


「こーちゃんを好きだった気持ちがまた出てきそう。」


「押さえて。その気持ち、弟に好きって、家族に好きって感情にしっかりスイッチしといて。」


また悪魔が出てきたらヤバいから。


「じゃあ買ってくるから。座っといて。」




「お待たせ。これイチゴスムージー、これバナナスムージー。はい。」


「ありがと~!」


「ありがと。こーちゃん。」


「晃太くんは何にしたの?」


「何かドリアンとかヤバそうなヤツとかあったけど普通にオレンジスムージーで。」


「てかスムージーって初めて飲むかも。」


「私も。」


「お姉さまも?」


「ハイカラなモノはね…………」


「スムージーはハイカラではないと思うぞ。じゃあとりあえず」


「「「いただきます。」」」

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