第451話 1つデカイ問題をこなした後に小さい問題が出てもなんら気にならない。
「お話を聞く限りでは?」
「黒井さんと」
「心音さんの」
「結婚は」
「認められた」
「そんな………感じ?………」
「「「「「「おめでとう!」」」」」」
ボンっ!
「何?何?何?」
スッゴい破裂音したけど。
「クラッカー用意するべきだったんだけどやっぱり用意出来なくてさ。だから」
「偶々…………私の…………ポケットに……あった…………これ…………」
指差す先には破裂してボロボロのゴム切れと化した風船大があった。
「いや。おかしいやん。」
「何が?祝ってるんだよ?」
「祝いは分かるよ?分かるけど………まず何で風船の大きいサイズのヤツがあんのかも分からんし。」
「私………風船好き…………」
「風船好きなら毎日持ち歩くのか?」
道化師でも毎日持たないと思うけど。
「あと何で風船を破裂させて祝いになるわけ?」
「クラッカーに音似てるから代用にはなるでしょ?」
「………………はぁ、気が抜けるわ………」
さっきまで感動の空気感だったのにバカどものせいで台無しだな。
「ありがとうございます。皆様。」
「黒井………お前はそれでいいのか?」
祝いに風船割っただけだぞ?しかも唐突に。
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って。待って。整理したい。整理したい。」
この中で誰よりも問題に近いのに問題が理解できていない人、それが
「どうした?心音?」
「え、ちょっと待って。え、結婚成立したの?」
「したよ。」
「え?結婚成立したの?」
「したってば。」
「え、私たち結婚したの?」
「したよ。」
「今?」
「今。」
「現時刻をもって?」
「そうだね。まぁ、許しが出ただけでまだ結婚届は出してないけども。あ、今日出す?今日出すなら出せるけど何か記念日とか気にするタイプ?だったらずらして………」
「いや。ついていけないって。」
「え?」
「ついていけない。」
「え?」
「え?じゃないし。まず私は今日結婚の挨拶に行くことを直前に聞いてるのよ。そのままの気持ちのまま来て、結婚成立?え?おかしくない?ヤバくない?」
「ヤバくないよ。寛容な親御さんだから出来たことで。」
「寛容過ぎるって。今さっきあった人とすぐに打ち解けて結婚成立までもっていくとか………」
「数虎くん。」
「数虎くん?」
「数虎くんはお酒は飲めるほうかい?」
「飲めますね。かなり強いです。」
「ほう。なら今日の夜飲みあかそうじゃないか。たくさん聞きたいこともあるし。」
「もちろん。大歓迎です!」
「ちょっと………打ち解けが早いって……」
「え~と、数虎くん入れて13人だね?皆今日は帰るつもりかい?」
「出来れば帰りたくないっす!」
「ならば女子。今から買い物に出るから全員支度しなさい。今日は焼き肉だ。焼き肉のセット大量に買うぞ。」
「焼き肉!」
「ふぅ~…………」
「男手も必要だから、晃太アンタもついて来な?」
「マジで1つ問題クリアしたらその後はスルスル行くな?」
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