第433話 真面目に不真面目にヤりたいようにヤる

「お前らのその宣言は終わったか?俺は今すぐ姉さんのいる4階に行きたいんだけど。」


「姉さん?」

「お姉さんがどうされたんですか?」


「いや、どうされたも何もお前らが言っただろ?」


「え?」

「へ?」


「黒井が言ったんだろ?今ならいける、今がチャンスだって。」


「言ってたよ。」

「言ってましたよ。」


「だからダメだって言ってんだよ!」


「何で?」

「何故です?」


「アイツが今ならいける、今がチャンスって思って行動することといったら何が思いつく?」


「そりゃあ」

「まぁ」

「「セックス」」


「だろ?しかも今ならいけるってことは」


「「ゴムなし中だし」」


「ってことなんだよ。分かる?分かるだろ?」


「分かるよ。」

「分かりますよ。」


「だから止めにいくんだよ。」


「いやいや。」

「愛人様。それは」


「は?」


「2人のことですし。」

「大人ですし。」


「「任せましょ」」


「1人ベロンベロンで力も判断力もないヤツがいて片方が勝手に決めてもか?それはいわゆる強姦だろ?ダメダメだろ。絶対犯罪だろ?」


「まぁ。そうかもしれませんね。でも人のことですし。」


「そうだよな。彗にとってはそうなるわ。」


「私はヤっちゃった、側だし黒井につくけど。」


「犯罪者は犯罪者の味方するんだろ?分かるよ。分かる。分かる。」


「犯罪者じゃないよっ!恋のおてんば娘!」


「おてんばが過ぎるな。」


どんな言い訳だよ。


「とりあえず階段で………てかエレベーターでもいいわ。エレベーター……ってえ?停止してない?」


「何か黒井が使った後すぐに停止したよ。不具合かな?」


「絶対に人身によるモノだろ。アイツ……真面目にやろうとしてやがる……」


真面目に不真面目やろうとしてる。いや、ヤろうとしてる。


「じゃあ階段で行くしかないよな。てか今日帰るんじゃなかったのかよ?」


「アリスも寝たし黒井もめっちゃ酒飲んだから運転出来ないし。」


「運転しろや。」


「捕まっちゃう。」


「捕まれや。」


いっそのこと捕まれや。


「何帰るよ?って言ってんのに度数高い酒ばっかり飲んで運転出来なくなってんだよ?バカだろ?」


「いやいや、作戦かもよ?」

「黒井さん、そういうとこ頭いいですから。」


「頭の使い方を間違えてんだよ。」


真面目なことに使え。もっとしっかり頭使え。


「とりあえず走る。俺は走る。お前らはついてこなくても………」


「ダメダメ。晃太くんまだフラフラなんですから。」

「お供しますよ。だって」


「「あんなことしてくれたんですから!」」


「あの特級呪物カメラすぐに壊す。それか買い取るわ。今すぐこの世から消したいわ。」


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