第426話 人生にも恋愛にもその他諸々にも絶対、絶対に大丈夫という100%の保証はない。
「ならウイスキーボンボン検証ね!」
「ヤル気はゼロです。」
「ちなみに60個のうち20個がウイスキー入りらしいよ?」
「1/3ってさっき聞いたから知ってたけどこれ60もあんの?」
「つまりチャンスは20まであると。」
「これさ。」
「うん。」
「何処にそのハズレがあるかお前は知ってる訳?」
「知らない。」
「信用ならねーな………」
「真面目に知らないよ?だってウービーの配達員さんが届けてくれたんだから分からないでしょ?」
「………まぁ普通はな。」
でも香織はアブノーマルだ。香織はそれすらも可能に変えるような女だ。だから。
「信用がない。」
「もう、酷い言い方だな~。何さどうしたら信用してくれる訳?」
「一緒に食え。」
「え?」
「この際だ。おい。彗、お前も食え。」
「え?私も?」
「これで対等だろ?対等に1/3になる。これで俺ばっかり当たったらそれはもうヤッてる。」
「ヤッてないって。」
「なら食えるよな?てか食え。60もチョコ食えないから。1人20でも多いんだよ。」
「まぁ、仕方ないな~。」
「愛人様の言うことならばしっかりとこなしますわ!」
「よし。これで決まりな。お前らズル無しだからな?」
「ズル?」
「ズル………ですか?」
「何かウイスキーボンボン見分ける機械とかアプリとか使うなよ?」
「晃太くん。」
「愛人様。」
「流石にそんな機械やアプリは存在しないよ。大丈夫?頭、疲れてるんじゃない?」
「流石にそんなくだらないアプリや機械を作るような変わり者はいないかと。大丈夫ですか?この3日ツッコミばっかりでお疲れなのでは?少しベッドで休みますか?」
「お前らにだけは頭のことと変わり者だと言われたくないわ!バカ!」
晃太だってそんなモノないと思ってるよ。思ってるけど、コイツらそしてこのコテージに来て100%無いってことはあり得ないという境地にたどり着いた。
簡単に人に殺されそうになるしブラコンがブチ壊れるし強制的性的暴力事件も起こるし…
この世の中、100%大丈夫。100%あり得ないなんてことはないと気づいたのだ。
気づきたくなかったし気づいても何のいいこともないけれど、悩みが増えるだけで心身的に疲れるのはよーく分かるんだけど………
「とりあえず俺は決めたんだよ!この世の中絶対はないと。絶対にあり得ないはないと。だから。」
「だから。」
「だから。」
「だから、お前らにももっと細心の注意をしていかないといけないと思うんだよ。」
「私たちに、」
「細心の注意、ですか。」
「あぁ。」
ニヤリと笑う2人。
「大丈夫だよ。私たちは安心安全」
「良心的でお馴染みですから。」
「ウソつけ。ダブルクレイジーガール。とりあえず言いたいことは言えたからチョコ食べるわ。」
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