第415話 本音と本音 しっかり言えなきゃおうちで本でも読んで?
「優くん体重60くらいでしょ?なら一瞬くらい耐えれるから。さっ、乗って?」
「いや、さっ。じゃなくて。肩車してもせいぜい2m50くらい……あと50はどうするんですか?」
「そこは優くんの気合いで。」
「止めよ?マジで止めましょ?絶対怪我する。」
「怪我が何さ!優勝がかかってるんだよ!」
「優勝よりパートナーの命を最優先にしてくださいよ………」
この人進藤のこと好きなのかどうなのか分からないよ………
「ともかく見つけたことは凄いですけど諦めて…………」
「晃太くんは鬼虎に宣言してくれたし香織に自ら好きだって伝えてる。」
「うん?百舌鳥先輩?」
「忍先輩は副会長としてアリス先輩を守りそして命を削って助けたりしてる。」
「百舌鳥………先輩?」
何だか言葉に毒がないか?
「乃蒼は1度やり方を間違えたけど、心を変えて性別を超えて雫を愛してる。
黒井さんは壮絶な人生の中で心音さんと出会い楽しく過ごしてる。けど。けど!」
大きくなる声。
「進藤 優は。私の彼氏は。何も出来ない。何も出来てない。鬼虎の前ではひよって問題は間違って私を守るどころか私が守ってる愛してるだって1文字も言えない。そんなヤツ正直冷めてきてる。」
「愛梨………」
「百舌鳥先輩………」
「………………」
「今だって何も言えず黙ってる。そんな彼に段々熱が冷めてきてる。私の好きな人はもっと他にいるんじゃないか。半年付き合ったけど手を出したのは私からだけ。そんなに魅力ない?そんなに性欲ない?そんなに意気地無し?もう意気地無しなのは分かってる。だからもう出来ないんだろうとも思ってる。このゲームが終われば別れてもいいかな、とか思ってる。」
「愛梨!そこまで!」
「考えてるよ。だからこんな言い方したら悪いかもだけど進藤 優に最後のチャンスを与える。」
進藤の前に立ち手を出す。
「私とまだ付き合っていたいならこの手をとってあの扉を破りにいこう。付き合うのが疲れたならもうこのままさよなら。交際はナシ。親にも私から言っておく。彼には彼の人生があるんだって。私とは違う人が良かったんだ、って。」
百舌鳥先輩の言葉には1つ1つ毒もトゲもあるが的をえているところもある。
進藤が活躍したところをまだいや、1度も見たことがない。こんなに長い間一緒にいて百舌鳥先輩の前で活躍中してるところを見たことがない………
だからこんなに言われる有り様なのも納得してしまう。
多分溜め込んでいたんだろう。本音をいうことを。躊躇ってもいただろたう。それをいうことを。しかしそれを言うと言うことはもうかなりヤバイところ限界まで来てるということ。
進藤………ここが正念場だぞ?
別れるのか?別れないのか?
まさかのカップル1組脱落するのか?
進藤、お前の、次の言葉にかかってるんだぞ?
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