第410話 生暖かい目をしていると腹立つからホントにやめてくれ。
「さぁさぁ!林間学校も大詰めだよ!短かったね!」
「全く。」
「どうしたの?晃太くん。そんなプリプリしちゃってさ?」
「ウザいんだよ。」
「え?アタシが?え、倦怠期?遂に来た?」
「お前は常にウザい。そこじゃなくて。」
「ウザいほど愛してるってことだね!」
「無茶苦茶理論おめでとう。まぁほっといて。この今の状態。」
「今の状態?今は朝御飯を食べてるじゃん。皆?」
「皆?嘘つけ。見ろよ。全員、
生暖かい目で見てんだよ!」
その目やめろ!
「気持ち悪いんだよ!普通に見ろ!普通に!」
「何怒ってんの?皆普通に見てるで?て、ちょ、ちょいまち!」
黒井に向かってグーパンを飛ばす晃太。
「何すんの?アブなー。殴られるとこやったぁ」
「殴るつもりだったんだよ。」
「何で?何で殴るん?」
「もう失うモン無いからお前をボコボコにしてやろうかな、と」
「失うモン無くなってもな」
「暗に失うモンがもうないって認めんな。」
「俺に殴ることは出来ねーよ。出来ても1000倍返しで返ってくるからやめとけ。」
「それでもお前には殴られる理由があるだろ。」
「何が?」
「お前は酒をこのバカに渡した。その時点で理由アリアリなんだよ。」
「酒に弱い晃太が悪いねん。男は酒に強くてナンボやで?」
「ふざけんな。昭和の考え方やめろや。」
「昭和って。昭和に産まれてへんわ。まだ平成じゃ。」
「ギリギリだろ。平成でも。」
「ギリギリでも平成は平成なんや!」
「もうどうでもいい!マジで!今俺の頭はどうすればいいかでいっぱい」
「おっぱい」
「香織………ふざけてる気分じゃないんよ。」
「考えることは確かにたくさんあるよね!赤ちゃんの生活洋品店から買わなきゃ!」
「それは気が早い。そしてまだ赤ちゃんが出来てるかは分からないから。」
「いやいや、アレだけやればもう出来ましたよ。」
「希望にかけるから。」
「希望って感じでキラメキって名前はどう?可愛くない?」
「誰も名前の名付けの話はしてないが?」
「キラキラネームは駄目か~。じゃあ太郎とか?」
「今時太郎とか花子とかつけるほうが逆に目立ってキラキラネームだよ。」
「あ、晃太くんも考えてるじゃん!」
「突っ込んだだけだろ?」
「突っ込むのは私の尻だけにしといてくださいよ~!」
「笑えないギャグだな。」
ホントに笑えない。
「よしっ!皆で今からパーティーしよ!林間学校も終わりだし。パァーっとはっちゃけちゃおう!」
「あ、待って待って。パァーとパーティーするのもいいねんけどやらなアカンことあんねん。」
「何?」
「最終競技、その名も 一番を見つけまSHOW!」
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