第408話 誰が2人にだけ話すと断言したか?
コンコン。
扉を誰かが叩く音がした。
「あ、ありがと!開けて入ってきていいよ!2人とも。」
「2人?」
「マジっすか?」
「なら………入る………」
その声でどのバカコンビか分かった。
「雫に乃蒼…………」
「お~、裸ですやん。2人とも。」
「あ、ヤベ。」
「ヌーディスト………」
「これは私たちも脱ぐのが正装という感じですかね!ね?乃蒼?」
「ガッテン…………」
「脱ぐな!脱ぐな!今から着るから!香織も着ろ!」
「え~?キスマ」
「早く着てくれよ………」
とりあえず晃太は服を着たが香織は身体中にある アレ………
「これにしてもセンパイ方キスマーク凄いっすね!」
「めちゃくちゃ………スタンプみたい……」
「なぁ?スタンプ押してるみたいだよな?え、聞かせてくださいよ~!昨日何があったか」
「聞くな!そして聞かせるな!香織!」
「いやいや。実はね~!もごもご……」
「実力行使……」
後ろから口をとじらせる。
「やめろって!マジで!」
「2人には言わないといけないんだよ。」
「はぁ?そんなルール無いだろ?」
スマホの画面を見せる。そこには一斉にライムをした後があり…………
一番始めに来た人達に昨日のこと教えます。
と書いてあった。
「お前………俺の意見は………ガン無視で………」
「で来たのが雫と乃蒼だから2人には話すの!分かる?」
「分かりたくない。」
「いいよ。分かりたくなくて。今から全部話すから。」
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待て。全部話すの?」
「うん。」
「1から10まで?」
「うん。」
「詳しく?」
「うん。」
「より詳しく?」
「うん。」
「それって人権侵害にならないかな?」
「私も当事者だから侵害にはどう頑張ってもならないね。」
「………………」
打つ手無しとはこの事。
「もう話すのは確定なんだな?」
「確定だね。」
「………じゃあ隅に俺居て小さくなってるからなるべく小さい声で話してくれる?距離とってさ。」
「普通の声になると思うよ?」
「…………もう頑張って耳塞ぐわ。」
部屋の隅にいった晃太は小さくうずくまりミに指を思いっきり突っ込む。
何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。何も聞こえない。
呪いのように唱える。
そして、とんとんっと。
肩を叩かれ。
「終わったよ?」
香織が満足げに喋る。
雫、乃蒼も何故かツヤツヤしている。
「………一族の恥だ………」
「良かったじゃん。一族の恥が
ここにいるコテージにいる皆にだけしかバレないでさ!って、あ。」
「ここにいるコテージにいる皆………ちょっと待て。雫と乃蒼だけじゃ………」
「マズ…………」
ぷろん。っと音が聞こえた。
その音はライムの電話が切れる音だった。
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