第406話 遂に。遂に。ヤッちまった。
酷い目覚めだった。
頭が割れるように痛い。ズキズキとかのレベルじゃない。バキバキに割れるように痛い。
喉。砂漠の中心に投げ出されて3日目くらいカラカラ。飲みたいが飲みモノはないようだ。
腰。ぎっくり腰ってこれなのか?と思うほど痛い。魔女の一撃とはよく言うが魔女ではなく魔神の一撃に位をあげたい気分だ。
そして時刻。現在10時。
考えたくないが記憶を失って13時間が経っている。
「痛い…………マジで…………どうなって………」
「起きましたか?晃太くん?」
「うぉ!」
そこには香織が。ベッドの上で正座しながら裸でそこにいた。
「服を……着ろ。」
「今更何言ってるんですか?もう13時間もお互い裸でしょ?」
「裸…………」
確かに晃太も裸だ。
「裸であっても………」
「晃太くん。」
「何だよ?………その真面目な顔して改まった感じやめてくれよ。何だよ?気持ち悪いだろ?」
いつものハツラツさでいてくれよ。じゃないと………変な考えばかり浮かぶ。
「いや、ここは改まったほうがいいと思いまして。」
「思いましてとか使わないじゃん?だからやめてくれよ。その感……」
「記憶が無くなった晃太くんは私を乱暴に押さえつけ………」
「ちょ………」
「胸に挟んだり口にしたりふとももにしたり自分の欲望のままに動きまくった。」
「……………」
酒の入った晃太どんだけ酒癖悪いんだよ。
あと一歩でDVだぞ?
「別にそこに関しては私も最高に気持ち良かったから大丈夫。心配しないで。」
「変態が………」
「お互い様でしょ?」
「記憶が無いんだよ。」
「じゃあ記憶がないならしっかり教えてあげる。その後のこと、そして改まった理由を。」
「な、何だよ?」
「晃太くん。晃太くん。晃太くん。貴方は私の中に計10発中だしをしました。」
「……………」
聞きたくない………聞きたくない………
「ゴムは全て無しです。」
聞きたくない………聞きたくない………
「これで分かるように私のお腹の中には白い晃太くんミルクがたっぷり入ってる訳。つまり。」
頭を深く下げる香織。
「ご懐妊おめでとうございました。」
「待て!気が早い!気が早すぎる!」
「10回だよ?10回のミルクをもらったら……私の身体は流石に………」
「10じゃないかもしれないだろ?」
「数えたもん。2人で。」
「2人で?」
「出す時にいーち、にー、さーん、って」
「……………」
本気で改めないといけない。この酒に対しての耐性の無さ。情けないくらいない。
「だからこれからはパパになるんだ、って気持ちで過ごしてね?」
「多分……多分だけど。鬱になるけど大丈夫か?」
「マリッジブルーだね?それも含めて守ってあげるから。」
「マリッジブルーとは絶対に言わない。絶対に。」
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