第397話 神はいないと言うけれどツキ過ぎてる人を見ると神はいるのかな、と思ってしまう。

「面白かったよ!雫ちゃん。」


「アリスセンパイ!そうやって言ってもらえて嬉しいです!また布教しますね!」


「するな。するな。アリスセンパイに変なモノを教え込むな。」


「変なモノとはなんですか!BLは神聖なモノですからね!」


「アリス…………」


「どうしましたか?乃蒼ちゃん?」


「はい。これ………おすすめ………」


「これは………一体?」


「百合………」


「百合?百合とは………」


「おい。お前ら2人で2つ制覇するな!」




「あ~、疲れる。」


「ツッコミがいがあるでしょ?皆?」


「いらないんだよな。そんなもの。」


香織は笑顔で横に座ってくる。


「ねぇ、ツッコミが嫌ならボケになればいいじゃん?」


「バカ。ツッコミ不在の怖さ知らないだろ。」


「カオスでいいかもよ?」


「見たかねーよ。」


ツッコミ役は絶対いる。疲れても仕方ない。その役を押されたんだからやるしかない。


「てかもう夕食だな。」


「てか2日目も終わりだね。約束覚えてる?」


「夕食なんだろな~。」


「約束。」


「オレは寿司。寿司が食いたいかな?」


「殺すよ。」


「あ、はい。聞こえてます。」


香織の殺すはマジの殺すだから。聞き逃したら終わる。


「セックスするんだよね。今夜。」


「別に今夜じゃなくても………」


「今日がコテージで過ごして寝れる最後の日。何が何でもヤるから。」


「………………」


元々昨日ヤる予定だったモノが乃蒼のおかげ、とは死んでもいいたくない。だって死にかけてるからいいたくないけど。それがあったから無くなった訳で。


「夜何時にする?水分とかいっぱい持っていかないとだね。」


また何か起こればいいのだ。

例えば………




ドンドンドンドン!

ドアを叩き、出てきたのは鬼虎先輩。


「お前、昼は生意気な口聞きやがって!ぶっ飛ばすぞ?」


とか。



こんだけやり過ぎてる訳だからブレーカーが落ちて真っ暗とか。


あ、あとまだ続いてる誰が一番相手を愛してるか選手権の続きとか。


まだチャンスは残ってる。

だから


「夜……12とか」


「夜10時ね。」


なるべく遅くがいいんだが………勝手に決められた………


「あ、そやそや!皆さんいい忘れてたことがあります!朝からやってた愛してる選手権明日に決着をつけたいので明日に最終種目はしますんでよろしくです。」


「………………」


「あ、ちなみに何ですけど鬼虎 楓さんでしたっけ?コテージをクラブみたいに使ってたみたいだったので先生に言っておきました。多分お灸を据えられているか先生のコテージで過ごしていると思われるので安心してください!」


「………………」


神よ。

何故いつも香織にだけ肩入れするのですか?俺が神を信じてないからですか?信じたら肩入れしてくれますか?


「あ、やっぱり9時に晃太くんの部屋でヤろ?ね?」


神よ。答えてください。お願いします。

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