第392話 ヤカンがプシュ~って鳴るのはお湯がわいたというより水が己の限界に達したから鳴るのである。

ヤカンが沸騰する時にプシュ~って音がすると思う。アレはお湯が出来ましたよって合図であって考え方を改めてみたら水が己の限界を超えたから悲鳴をあげているのではないかと思う。少しグロめな考え方だがそう思ってしまう。それは何故か。

目の前で今現在プシュ~っと音をあげるほど真っ赤になっている姉の姿を見ているからだろう。

ヤメテ、ヤメテ。っと何度も何度も言っているが香織と黒井の猥談は止まらない。


心音はヤる時嫌がっていたがすればするほどとろけ最終的には黒井に抱きつき離れなくなるほどべったりだった、ということ。

大好き、大好き、愛してる。っと言う言葉を何度も何度も繰り返し言ってくる、ということ。

弱点はその大きい乳房ではなく意外と耳だということ。耳を噛むと一気に興奮スイッチが入る、というかまるで猫みたいになるということ。

等々。


さっきヤッたばっかりの黒井からの猥談暴露情報は止まることを知らず更にそれを煽るように香織もえっさほいさえっさほいさ、そのやぐらを担ぐ。

最強で最悪で最低で低俗なペアによりペラペラペラペラ知りたくもない姉の性事情が明らかになっていく。


「一回休憩しよ?お茶飲もお茶飲も」


「そやね。一気に話し過ぎた。」


そりゃあ疲れるでしょうね。息づきなしでペラペラペラペラ喋り続けてよくもつな、と思ったモノですから。


「あのさ………」


「何?」

「晃太も入る?楽しいで?」


「いや、そうじゃなくて………もう辞めましょう?」


「何を?」

「辞めるん?」


「猥談ですけど?」


「猥談とは失礼な!高尚な話だよ?」

「そうだ。そうだ。」


「一回2人は何か偉い人に怒られてきてください。」


欲まみれの極刑とかにならないかな?


「見てください。姉を。」


「お姉さまがどうしたの?」

「可愛いよな。ヤッてからより可愛く見えるわ。おっぱいもデカイけどそこじゃないんだよね。一番は反応。反応が今までヤッてきた女の中で一番エロくて可愛くて………」


「スムーズに猥談に入らないでください。」


スムーズ過ぎて一瞬突っ込み遅れた。

何?猥談のスペシャリストですか?


「ともかくまだ話したりないなら2人で話してください。姉はもう限界です。」


「え~。反応見ながら話すのが楽しいのに?」


「貴族の趣味の悪い遊びみたいなの止めてもらえます?」


「仕方ない。和虎。まだ聞きたいし和虎の部屋に行こう。」

「え?男の部屋にヒョイヒョイ入って大丈夫なん?心配せぇへん?」

「大丈夫!私の目には晃太くんしか見えてないから。」

「まぁな。俺の目にも心音しか見えてないからな!じゃあ2人で話してくるわ!気が済んだらまた会お!じゃあな!」


そう言って2人は黒井の部屋に入って行く。

………どんだけ猥談したいんだよ。

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