第388話 酒の(匂い)入った晃太の舌は饒舌
「顔を叩いた?この僕の?顔面国宝の僕の顔に傷をつけた?」
「ごちゃごちゃごちゃごちゃごちゃごちゃうっせぇなぁ?発情期ですかぁ?お前?」
「晃太くん?」
「愛人様?」
「晃太………?」
「まさか…………」
困惑する3人と納得、というかもう止められないとたかをくくった香織。理由も分かっていた。
「お前、何なんだよ?」
「俺?俺はぁ社 晃太だよぉ」
「だからお前はコイツのこの陰キャラの何なんだよ?」
「陰キャラ陰キャラうっせぇ。語彙力皆無かよ?」
「あ?」
「俺は進藤の親友だよ。分かる?お前にはいないであろう親友だよ。分かる?」
「いちいち癪に触る言い方するな………なら何だよ?その親友さんが何で割り込み……」
「てかまず!」
「うぉ………」
動きが奇妙キテレツな晃太に少し振り回されてきた鬼虎。
「酒クセぇ~!!!何?クラブ?どうせバカ虎先輩は未成年飲酒とかしちゃってるんでしょうけど、それよりも俺もっと凄いモノやってんじゃないの?例えば、タバコとか○○とか○○とか○○とか○○とか○○とか」
「そこまで酷くねーよ!」
「そうですかぁ?何か怪しくないっすか?我警察にポリスメンに連絡してやりたい次第であります!」
「お前………マジで殺す………」
「殺す!今聞きました?皆さん聞きました?殺す、殺すですって!顔面国宝とか言っときながらお口の方は泥まみれなんですね。プププ。」
「お前………マジで何なんだよ?急に話に割り込んできて。俺が用あるのは愛梨ちゃんとそこの陰キャラ………」
「まぁた……陰キャラ。語彙力ぜろぉ。」
「お前なぁ?」
「話に割り込んできてって言いますけどぉ、俺は代行するつもりですよ?」
「代行?」
「そぉ。親友の進藤くんは宣言するのが苦手だから代わりに俺が宣戦布告してやるんだよぉ!」
「宣戦布告?」
「よぉ。負け犬。」
「あ?」
「僕の愛梨。君の愛梨ではないんだよ?愛梨はお前みたいな女を食い物にするヤツとは一緒にいないんだよ?わかるぅ?だから負け犬、るーざー、わかるぅ?」
「何だよ?煽るだけか?」
「煽るだけでも効果は充分っぽいけども!今日はこれだけ言っておく!愛梨は絶対にやらない。お前みたいな外見だけのペラペラ野郎にやるわけないだろ?だから諦めろ。もし諦められないなら俺と決闘じゃ。」
「え?」
「へー。決闘?面白い。君が?」
「だ、か、ら、進藤がやるんだってバカですか?あ、バカか。アハハ。」
「俺としては君とやりたいけどね」
「俺と何をかけるんすか?イミフ~。とりあえず。」
鬼虎に指差し晃太は最後に放つ。
「進藤は負けない。お前みたいなペラペラ野郎に。お前みたいなチャラチャラ野郎に。だから一昨日来やがれ………こんちきしょ……」
バタン、っと倒れる晃太。
残った進藤は…………
「あ、アハハ…………」
笑うしか出来なかった。
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