第377話 筆者もハンバーグの作り方あんまり知りません。
耳元では大好きなヒップホップの曲が流れている。このままカラオケ行って歌いたい欲求ハンパないな。けど今は手に持つこれ、牛肉をどうするか。牛肉、牛肉と言ってはいるがミンチだからね?流石に普通の肉をとってさぁ作ろうなんて言うバカはいないから。ミンチですから。そのミンチをとりあえずボウルに入れる。ゴロン。
…………………………さぁ、どうしよう。
全然分からない。マジで知らない。
おいおい、晃太しっかりしろよ。自分を鼓舞し何とかしようとする。だが…………
混ぜるんだよね。ハンバーグはこねるモノだもんね。肉をこねるんだ。よし。こねよう。
コネコネ。コネコネ。コネコネ。コネコネ。コネコネ。
いや、違う何か違うって!絶対!こんな質素なの?ハンバーグってこんな質素な料理なの?このまま肉だけこねて形作って焼いたら終わり?え、絶対違うよね?え、違うというか、味ないよね?味無しの料理、無味無臭の料理出来ない?これ?いや、ダメだ!ダメだ!これは何かしら入れるべきなんだよ。周りをもう一度よく見よう。………いやいやそのめっちゃ主張してくる漢方なんだか何なのか分からないヤツは絶対使わないだろうし置いといて…………もっと周りを見よう。
チョコ!何かカレーにチョコ入れたら美味しくなるとは聞いたことあるけど、ハンバーグにチョコは…………
みかん!酸っぱいよね。コタツにみかん、冬の代表だけどハンバーグにそれは違うだろ…
八角!何じゃこれ?何か凄い形してる……匂いは………しない?けどこれ入れたら格段に旨くなるかもしれない。もしかしたら魔法の調味料かもしれないし。
色々見ていく中頭の中がパンクしそうになる。もうよく分かんない。だからハンバーグは無理だって言ったのに………っと泣き言を言いそうになったその時………晃太は見つけた。
「これだ!」
それは卵。
卵を入れて塩とか胡椒とか振ってる料理番組の映像が流れてきたぞ。これだ。これだよ。これが正解………なはず。
正解は分からないけど自分が思ったモノが正解だ、そう思い卵を2つ入れ塩、胡椒を振り混ぜていく。混ぜていく。混ぜていく。
………今さらこんなこと言ったら悪いが卵2個は多かったかな…………まとまるかな?
………あと今さらこんなこと言ったら悪いが卵入れてつくるのってコロッケじゃなかったっけ?あ、いやコロッケって食べ物のコロッケで人類史上顔のパーツが動く人じゃなくて………そのコロッケで………卵入れてパン粉つけてつくるよね、コロッケって。それと間違えてないかな?ないかな?
とか言ってももう取り返しつかないのでもう突き進むしか道はないのだ。
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