第369話 誰が悪いと言ったらちょっとふざけたやつが悪いけどそれにしても可哀想な話
「素晴らしいね!雫ちゃんも乃蒼ちゃんもいい人にお互い巡り合えたんだね!」
「そうなりますね。」
「ぐー………」
アリス、雫と馴れ初めが終わり残るは、
「あ、アタシと晃太くん?馴れ初め?長いわよ?」
「聞かせてよ!」
アリスが元気よく問いかける。
「いいよ。」
「2人は幼馴染みなんだよね?」
「幼馴染みだね。同じ病院で生まれたんだよ。」
「病院も一緒なんだ!」
「親同士が仲良しだったからね。で小さな頃からよく一緒に遊んでたね。」
「何歳くらいから?」
「もう2、3歳くらいから?ほら見て?この晃太くんバリ可愛いから?」
「あ、可愛い!2人でお山作ってる。」
「仲良しだね!」
「可愛……」
「愛人様………」
「いや、待って。何で今写真があるわけ?」
「え?」
「え?じゃなくて………え、私変なこと言った?写真持ってるのは何故かって………」
「え、1年ごとの写真ありますよ?ほらアルバム。」
「え、ずっと持ってるの?」
「もちろん。」
当たり前でしょ?といった様子の香織は話を続ける。
「はいはい!」
「雫。どうした?」
「質問なんですけど。こんだけ距離近いと逆に恋愛の対象から外れるんじゃないですか?」
「いやいや、分かってないね?近ければ近いほど愛は深くなるんですよ!分かりますよね?お姉さま!」
「き、急に振らないで!」
「いや、元距離近恋愛経験者じゃないですか?」
「いや、そうだけど………」
「近ければ近いほど愛は深くなる、これ正解ですよね?」
「………うっ………………わ、私は分からない!」
「あ、逃げた。一番の犯罪者なのに。」
「犯罪者いうな!」
「あ、はい…………」
「乃蒼。どうしたの?」
「近いほど………愛が………深くなる……分かった………けど………気になること……ある………」
「何?」
「いつに………性的欲求が………出た?」
「あ~、キスしたいとか?セックスしたいとか?」
「そ」
「正直に話すよ?正直に話すと、
私が性的知識をつけた時、その瞬間から、その瞬間からずっとしたかったよ?」
「それは…………いつくらい?」
「小学生だね!」
「じゃあ…………」
「まぁ、単純計算して10年くらい?性欲抑えてたんだよ?凄くない?偉くない?」
「凄い!」
「よく耐えました。」
「凄い…………パチパチ………」
「しかもそれを私から爆発させた訳じゃないからね?晃太くんの、晃太くんが発した、誕生日プレゼントは俺!って言葉をしっかり耳にしてからいただいたんだから。凄くない?凄くない?私凄くない?私偉くない?」
香織は誰にむける、いや多分彼にむけて大声で叫ぶ。
「晃太くん、ナイス誕生日プレゼント!爆発したよ!私の性欲!」
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