第368話 ツッコミ不在のコイバナ。
「てかさぁ~」
「何?雫。」
「何かさ~私たちさ~ダラダラと喋ってるだけじゃん?」
「だから?」
「コイバナ感がない!」
「それは………確かに!」
「でしょ?だから私は言いたい!皆に!聞きたい!皆に!皆の馴れ初めを!」
「雫。ナイスアイデア。」
「うっす。パイセン。」
晃太という取り合い物が無くなった今2人を隔てる壁はなくなりグッドサインを出す仲へと変化した。人間とは簡単な生き物である。
「進藤と百舌鳥パイセンのは聞いたので他の方ですね!あ、心音さんもいいっすよ。大体分かるんで。」
「あ、うん………何か嫌な言い方だけど…」
「てことでアリスさんと香織さんと私、雫の馴れ初めを聞いてもらいたいですね!」
「あ、じゃあ………私から。」
「あ、アリスさんから。どうぞ!」
「馴れ初めだよね?初めて会った日のことだよね?」
「そうっすね。」
「私と忍が初めて会ったのは忍がボロボロになってチンピラをボコボコにしてた時だね。」
「へ~。凄い状況!」
「そこで私からオファーしたんだよね。副会長にならない?って。」
「それが凄いよね。アリス。めちゃくちゃチンピラだった訳でしょ?髪もいかつかったはずでしょ?」
「金髪だったかな?」
「よくそんなチンピラに絡めましたね?」
「今考えたら凄いことかもだけど。その時は副会長はこの人しかいない!って思ってたから。怖さとかなかったかな~。」
「で、その後副会長に忍パイセンがなっていつぐらいに気づいたんですか?忍パイセンが好きだって。」
「え、本音で言っていい?」
「本音ですよ!女子会ですから!ここは!」
ツッコミ不在の。
「半年くらい経ってきたくらいに………段々忍も落ち着いてきてその姿にギャップ?っていうのかな?そんな感情を持って………好きになってた………かな?」
「なるほど!徐々に徐々にっすね!」
「恥ずかしい!次!次!次雫ちゃん!」
「あ、私っすか?私は………そうっすね。皆さん知らないかもですけど1度さっきの告白以外に好きだって言われたことがあって~でもその時は乃蒼も性的な意味で好きなんだろうなーって思ってセフレにはなっただけで終わったんすよ。」
「え、元々仲は良かったの?」
「めちゃくちゃ仲良しっすよ?女子なら一番だし男子合わせても一番遊んでるのは乃蒼でしたし。」
「え、それがどういうきっかけで恋人関係に?」
「まぁ、昨日の告白が主になりますけど、私惚れやすくて冷めやすいんですよねー。そんな私だからすぐに彼氏がいなくなったりまたつくったりとホントの愛を知らなかったんすよ。けど乃蒼の言葉と告白聞いて私にはこの人しかいないって思った、って感じっすかね?」
「歌詞にも…………ある………最後に……愛は………勝つ………」
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