第362話 ずっと人に頼ってたら進化しないよ?退化するんだよ?
「大丈夫かな……」
「何が?」
「何がって………姉さんが」
「心音がどうした?」
「もう距離が親戚のおじさんレベルなんですけど………」
「いずれなるんだからいいやん。」
「あと何で関西弁マシマシなんですか?」
「え、元々大阪出身やし?」
「そうなんですね………」
「そうそう。大阪では結構伝説的な有名人だったんだから。」
「どういう意味で」
「もちろん悪い意味で。」
「ですよね…………」
聞いた晃太がバカだった。
「まぁ、少年法がギリギリ使われる18までの間に暴れてたんでかなり前の話になるけどね~。」
「そんな聞きたくないっすわ。」
「あ、そうだ。忍様は今も現在進行形で暴れてるんですか?」
「いや、私はもう暴れることはないかと。」
「何故に?」
「私が暴れていたのは近くに愛すべきモノがなかったからで今は愛すべきモノ守るべきモノがあるので暴れないかと。」
「なるほど。素晴らしいです。」
「いえいえ。素晴らしいのはアリスですから。」
「で、そうだ!喧嘩とかしないの?晃太は?」
「あの、ちょっと………」
「何?」
「忍先輩からオレに喋る時の感じの変わり方が怖いんですけど…………なんとかなりません?」
「無理だね。オレは身内にしかタメ語使えないし。」
「もう身内判定してるんですか?」
「当たり前やん。」
当たり前………なんだ。
「まぁ、こんな風に話ししてても楽しいけど、1つしなアカンことあるんちゃいますか?」
「しなアカンこと?」
「進藤様!」
ビクッ!っと跳ねる進藤。ビビり過ぎだよ。
「あ、は、は、はい………」
「後日決闘があるとのことで。」
「………決闘」
「百舌鳥様を愛したもう1人の男と決闘をするらしいじゃないですか。」
「決闘…………なんですかね………」
「決闘ですよ。男と男が好きな女を奪いあう、それを決闘と呼ばずなんと言うんですか!」
「確かに。」
忍先輩も納得したようだ。
「というか進藤、ちょっと聞きたかったことがあるんだけど。」
忍先輩が進藤に純粋に言葉をぶつける。
「進藤は百舌鳥さんに自分から告白したって聞いたけど、ホント?」
「た、た、確か………」
「なのにさ。自分からは手を出さずに半年経ってたってホント?」
グサッと進藤に刺さる言葉の矢。
「好きなのになんで半年も放置したの?」
「確かに何でですかね?半年ならキスやセックスしてもおかしくないのに?」
あら。黒井まで乗っかってきたよ………
「え、何で?」
「え、何故ですか?」
「え、え~っと…………」
無言でこちらを捨てられた子犬のような目で見る進藤。だが晃太は首をブンブンとふり…
じぶんでかんがえろ。
口パクでそう伝えた。
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