第354話 悪手を踏んだか?けど事件の調書とか1日潰れたら無駄じゃん。
「次は…………乃蒼?乃蒼いく?」
「私…………知らない…………でしょ?」
皆一斉に黙る後ろでまだディベートしている2人を置いて。
確かに一番謎が多い。急に入ってきて急に現れたいわば異端児。知る………訳もない。
だが。
「乃蒼。俺は1つ言えること、というかもう共有しないといけないと思ってるものがあるんだけど?」
「共有…………しなくていい………」
「それはお前の意見だ。駄々こねんな。」
「…………ぶー」
「この際はっきりさせろ。このメンツだけには話しとけ。オレがお前を檻に突っ込まないために。じゃないと突っ込むからな?」
「……………」
納得いってませんけど?みたいな顔の彼女。イヤ、めちゃくちゃ譲歩してやってそれはどうなの?人間として。
だが諦めたのか口を開けて言葉を出した。
「晃太くんを殺そうと………した。はい…終わり。」
はい。終わり。じゃあ次に………っていける訳ないよね?
「しっかり話せや!」
「話したもん………話した結果で………それ…………あとは皆からの質問で………」
「人からの質問で埋めようとするな!自分で語れや!」
「てか晃太が殺されかけたのって熊か何かに襲われたから、だと思ってたけど。違うの?」
「ナイス!姉さん、たまには役に立つ!」
「なんか貶してるよね?」
「ほら、乃蒼、しっかり話せ。」
「乃蒼、私も彼女として謝るから一緒に、だから乃蒼も精算しよ?」
「ほんとの罪の精算はお前がお縄につくことだけどな?」
「私は…………」
「コイツ無視しやがった…………」
無視して突き進む先には
「晃太くんが…………私の…………雫をとろうとしてた…………」
「してないよ。一切してない。」
「だから………私は………雫が………好きだから…………その時はまだしっかりと分かってなかったけど…………そんな………気持ちで…………斧を振り下ろしてた。」
「「「「斧?」」」」
「斧を振り下ろして………ガーンって……」
「ちょっと待って。アンタ斧で人攻撃したの?」
「…………した…………」
「それは………………アウトだろ………」
「だから言ってんじゃん!?アウトだって!何回も何回も。それを雫に免じて無しにしようか、ってことなのに………お前は………」
「…………すいません……………」
立場が悪くなったらすぐ謝る。すぐ多の方に入る。日本人の悪いクセ!
「とりあえず、そういうことがあったけど警察とかマジめんどいし………触れない方向で………皆さんの心にしまってください。」
「マジ………めんど………だから………触れない………触らない………聞かない………これ大事。分かる?」
「誰が誰に言ってんだ!バカっ」
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