第355話 恥はどう頑張って磨いても光りゃしない。

「さーさー。秘密暴露大会も終盤残る人数が少なくなってきました!じゃあ次は私……」

「私………」

「「あぁ??」」


あぁ………喧嘩しとる。残る狂犬が騒ぎだしている。


「いや、今から晃太くんとともに宣言するんだから」

「いや、私も今から愛人様とともに宣言するんですよ?」

「「は?」」

「お前何を宣言するんだよ?」

「お前も何を宣言するんだよ?」


2人で睨んでいた目をガチっとこっちに向けドスドスと歩いてくる。


「何?何?」


そして右耳を香織 左耳を彗が掴みそして小さな声で話した。


「私と付き合ってることはもちろん。もうセックスはこなしていること。」

「私の愛人様であることはもちろん。もうすぐセックスをして赤ちゃんをつくるといいこと。」


「俺は聖徳太子じゃないから聞き取れないよ?」


嘘。聞き取れてる。ばっちりとれてる。脳の中にインプットされている。怖い。怖い。


「あ、あと」

「あ、私も」


また右耳、左耳に別れて………何なの?好きでやってんの?楽しいの?………何がしたいの?


「晃太くんが言った誕生日プレゼントは俺って言葉から全ては始まったっていうから。」

「愛人を了承して赤ちゃんの面倒を見るって約束したっていうから。」


「言わせるか!バカ!」


「何でよ?」


「オレの恥だから。」


「恥もやがて勲章になるんだよ!」


「そんな勲章いらねーよ。」



「バカって酷い………バカは良くないよ?愛人様。」


「嘘は良くないね。彗さんや。」


「へ?」


「誰がいつ何処でその言葉を発したよ?ちゃんと教えろ?」


「え~とアレは1週間前の学校のベッド中」


「オレ今週保健室使ってない。」


「へ?」


「それ俺じゃないんじゃない?」


「そんなバカな!しっかりと私のこと愛人と認め子供もつくってくれた優しい晃太くん、いや愛人様の姿………」


「いや、身籠ってる時点でおかしいやん。」


「え?」


「いや、身籠ってるだけでもおかしいやん。現に今身籠ってるか?身籠ってないやん?」


「あっれ~?」


「お前それ夢だろ?寝てる時の夢だろ?」


「そんなことないよ!2人で旅番組してテレビで放送されるんだよ?」


「ちゃんと考えろ。1学生が旅番組出れるか。バカ。」


「えーあれ全部夢?最悪…最低。思わせ振りな態度は良くないよ?愛人様!」


「勝手に考えて勝手に妄想して勝手に事故ってるヤツに言われたくないんだけど?」


妄想だけで食っていけるだろ。


「じゃあ晃太くん。付き合ってることはちゃんと言うとして誕生日プレゼントは俺って言ったかセックス生で何回もヤッてることを話す?どっちにする?」


「どっちもヤダわ?」


「そんなの許されない。」


「お前のルールやのに………意味わからんわ。」

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