第339話 女性アシスタントは和ますためのいわばマスコット

司会席みたいな場所とクイズ解答席みたいな場所が作られた。即興にしては手が込んでいる………その司会席の場所に


「始まりました!クイズ合わせてドン!司会担当の黒井と。」

「え、私?」

「アシスタント」

「へ?」

「アシスタント」

「アシス……」

「アシスタントの……」

「アシスタントの………社 心音です。」

「はい!皆様拍手!」


拍手強要多いな………黒井さん。拍手好きなのかな?


「てかちょっと待って。何でアタシがアシスタント?」

「俺が司会なんだから離れたら嫌だろ?だからアシスタントでいさせてやるんだろうが。」

「私子供じゃないんですけど!」

「子供だろ?俺から見たらまだ子供。」

「別に泣かないし、アッチいってもい……キャア!」


抱きつく黒井。


「抱きつくぞ?」

「抱きついてるし!もう!」

「揉むぞ?」

「何を?」

「一つしかないじゃん。あ、二つか。」

「ん~!!!分かったよ!アシスタントでここにいるよ!」

「初めからそうしとけばいいのに?」

「ん~!!!!!」


声にならない声で叫ぶ心音。

前も黒井にはやられまくってたけど今は別の意味でヤラれまくってるな…………


「何でこんなヤツ………好きに……」

「好きになるのに理由とかないよ?」

「聞くにゃあ~!!」



「ではでは改めてルールを言いますね。

カップルのお二人に同じ質問を投げます。例えば、犬か猫ならどっち?という質問なら彼女、もしくは彼氏がこう書くだろうなと予想して書いてください。だから別に解答が被らない場合も多々あります。その中でお互いが正解な問題がでた時点で終わり。そこで終了です。このゲームは早ければ早いほど終了が早いほどポイントが高いです!なので早く解答を合わせてドン!してくださいね!アシスタント!」


「へ?」


「な、な、何?」


「一言言ったらスタートしようかなと。」


「え、その一言を私に?」


「大体可愛い女性アシスタントが一言言ったらスタートするじゃん?だから。ほら。」


「無理矢理にもほどが………」


「いける!心音ならいける!」


「う、う~ん………う~………う~!う!

皆さん!恋人の良いところを沢山見つけて早いポイントでクリアを目指しましょ!頑張ろー!…………ダメ?」


「あ、OKOK。今動画撮ってたから。」


「消せ!消せ!」


「それではスタートします。クイズ答えてドン!

第一問お互いの好きな食べ物は何でしょう!さぁ、シンキングタイムスタートです!」


さぁ、始まった。この茶番のようなクイズ大会、恋人による大会、しかしこの大会が色々な恋人の機転となることとはまだ誰も知らないことだった。

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