第333話 とうとう来たな。この時が。

「はい!晃太くんも挨拶して!」


「するか!馬鹿!どうすんだよ!これ!」


「どうするもないでしょ?」


「あ?」


「流れに…………任せる…………」


「任せてないだろ!お前らの意思でここに立ってるだろ!」


「あの…………こーちゃん………?」


「あ、は、は、はい……姉さん………」


「話…………聞いてた?」


「……………」


「話………聞いてた?」


「………話………1から10まで聞いてた…」


「おいっ。心音何処に行くんだよ?」


「飛ぶ!飛ぶ!空高くフライするっ!」


「ただただ死ぬだけだからやめとけ?」


「弟に聞かれたぁ!!も~う~や~だ~!」


「いつかはバレるんだ。それが今だっただけだしょ?あ、晃太様。」


「あ、は、は、はい………何でしょうか…」


「姉の彼氏になるんで距離が近くなるので敬語はやめたほうがいいですか?それとも敬語のままでいいですか?」


「え、いや………お好きなように………」


「じゃあ軽くいこう。」


うわ、敬語なくなった。


「よろしく!晃太!」


もう親戚のおじさんの立ち位置にいるけど…


「そうだ!皆でトークしましょ!全員彼女、彼氏持ちなんだし。」


「え!こーちゃん………彼女いるの?」


「雫………お前なぁ………」


「いつかはバレたことでしょ?」


「だからって………」


「だから!今ここで整理しましょ!皆の愛する人を!」




「じゃあ言い出しっぺの私からいきますね!元々私はそこにいる晃太くんのことが好きでした!いや、今となれば好きだったのかどうか分からないけど一応好きでした。」


何だろう。ちょっと傷つく言い方だよな……


「けど、私の一番近くに一番大切な人がいるって分かったんです!それが、この南 乃蒼です!」


「私です………」


「私たち付き合ってます!」



「お~。素晴らしいですね!性別を超えた恋愛。素晴らしい!美しい!」


「黒井………」


「何?心音?どした?」


「アンタ………人格2個あるの?」


「は?」


「敬語つかったりタメ語つかったり………どっちかにしたら?」


「雫様と乃蒼様は距離が近い訳ではないので敬語。心音と弟、近いうちに義理の弟?になる晃太はタメ語でいいんだよ。」


「ち、ち、ち、ち、ち、近いうちにって…」


「式場予約しないと。」


「気が早い!」


アクセルかかるとホントに黒井さん早いな…


「で、俺たちは付き合うことになりました!」


「知ってます!聞いてますから!」


「そうか!そりゃそうですよね!こりゃ傑作だ!」


「何にも面白くない………」


「面白くあれよ?スマイルスマイルスマイル!」


「いちいち触らないで!」


「彼女なんだから触れるでしょ?」


「彼女って触れられるモノなの?」


「触れてもいいモノだよ?」


黒井さんの意見です。異論は認めます。


「何処触れてもいいんだから。な、ベッド行こう?」


「ずっとそれ!やめてよ!」


チャラいな………人格破綻してるよ………


「で、こーちゃん。こーちゃんの彼女って………誰?」

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