第312話 鳥籠から飛び立っておいで
とりあえず着替えて一階へと行く晃太、香織。うん?ちょっとおかしい?晃太に香織の前で着替えることへの関心がなくなっているのでは?………まぁ、いいのか。頭でエラーを起こしているしもうそれが可愛くみえる経験を体験しているからかもしれない。
「とうちゃ~く!」
「うるせぇ…………」
「あ、彗か。はえーな。お前。」
「はい!愛人様にすぐにでも会いたかったですから!」
「お前は通常だな。」
「う?通常ですよ!」
「愛人になりたいとか異常だけどね。愛人とかさっさと諦めて屈したらいいのに?」
「は?黙れよ?阿婆擦れ?」
「あ?おめぇだろ?ビッチ?」
両方中指立てとる。立てるな。立てるな。コンプラかかる…………
「あ!皆おはよ~!」
血みどろの世界に広がる元々持つ天性のお花畑体質の彼女。
「アリス先輩。忍先輩。おはようございます。」
「おはよ~!皆寝れた?最高級のベッドはどうだった?」
「あ~、今日は体験させていただきます。」
「う?あ!そうだ!晃太くん!あばら大丈夫?」
「あ、何故でしょうね。凄い平気何ですよ………あの時あんな死ぬほど痛かったのに。凄いっす。」
「凄いでしょ?黒井。」
「黒井さんも………スゲーけど、オレもスゲーな、と。」
処方した黒井も凄いが治って耐えた晃太も凄い。人間は凄いもんだ。
「あ、皆様集まりましたか?」
こ、この声は…………
「皆様おはようございます。」
心音だぁ。
「今日の朝はトーストに目玉焼きを乗せたモノとウインナー。サラダ。ジュースは各自自由となっています。ごゆっくりお召し上がりください。」
ペコっと頭を下げた心音。
その前に、心音に広がる景色は…………
「どうしたん?お前?」
「心音さん素晴らしいです!お料理も出来たんですね!流石です!」
「確か看護師でしたよね?」
「え!ナニナニ!どうしたの!どうしたね!私今来たから分かんないよ!」
あ、百舌鳥も入った。ワチャワチャしてきたな…………あれ、何か半分寝てるように引きづられてきてるの人形ではなく進藤だ。彼氏大事に。
「皆様私について興味を持っていただいてありがとうございます。ですが私は元々こんな感じです。」
「う」
危ない。危ない。晃太はとっさに嘘だろ、と言いそうになった。
「あ、あと。我が弟。晃太。いやこーちゃん。」
「あ、あ?あ、あ、あ、は、は、はい。」
「今までごめんね。これからは自由に鳥籠から羽ばたいていいからね?」
「………………」
羽ばたいていいからね?うん…………羽ばたいて………もう羽ばたいて羽化してるんだけどね………
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