第311話 世界は回る。世界は変わる。とよく言うけどもホントに変わるなんて誰1人思っちゃいない。

ポッポーポッポーポッポー。


部屋にあった鳩時計がなった。

周りを見渡すと日が綺麗にさしている。


「7時だ………」


「7時だね!よっし!全部見れた!全部頭に入った?私は入った!」


「途中気絶みたいな時間あったから覚えてるとは言いにくい。」


「半分は覚えた?」


「知らない。分からない。もう聞かないでくれ。よく理解が追い付いてないから。頭が処理してないから。処理上で重大なエラーが出てるから。」


真夜中から朝まで夜通しAV見るとか経験しないことだから。頭ぶっ飛ぶから。止めて。止めよ?


「とりあえず解放?」


「解放とか言わないでよ?監禁してたみたいじゃん?」


「監禁だろ。」


「違うよ。軟禁だよ。」


「何が違う。軟禁しとるがな。」


「でも軟禁だから。軟禁だから。」


「連呼されても罪は罪ですが?」




キンコーンカーンコーン



コテージに響く音、そして………


「皆様。おはようございます。午前7時となりました。一階リビングまで下りてきていただき一緒にご飯を食べましょう。皆さんと一緒に食べると、たくさんで食べる食事は素晴らしいですから。では、お待ちしております。」


キンコーンカーンコーン…………

今の言葉 いつものように黒井………ではない。今のは。


「姉さん?」


「心音さんめちゃくちゃ綺麗な声出るんだ………いつもドスの効いた声しか聞いてなかったから。」


「…………マジで変わってる。」


「変わってるよ!世界は1日1日変わるんだよ!」


「変化が少しデカすぎる………かな……」


「晃太くんが困惑してどうするの?」


「いや、まぁ、すいません………何だけどイマイチスイッチ変わってないから。あとまだ心音姉さんとマトモに喋ってないから。実感が…………」


「着替えていこ!はい!着替え!」


「あ、うん………って何でオレの着替えがお前から出てくるん?」


「テレテレテーレン」


「悪質猫型ロボットで騙すな。」


キョトンとした顔をしてる香織を見て………あ、もういいや………ダルいと思った晃太。大人しく着替えよう。


「あと、雫と乃蒼ね。あの後連絡もよこさないし。」


「ライム交換したのか?」


「乃蒼ね?2人目だって私が。」


「追加?」


「そう。」


孤立してそうだもん。アイツ。とりあえず…


「上手くいってるといいな………」


「うん。私たちのためにも………」


「いや、乃蒼の未来のためにも。」


「え?」


親友が消えてしまうかもしれない覚悟で選んだ大一番はせめて当たりであって欲しい。


「優しいね。晃太くんは。」


「あぁ。だから変な虫がいっぱいつくんだろうな。」


「その変な虫に私はいないよね?」


「さぁ?」


「いてもアゲハ蝶だよね!綺麗だから!」


「蝶々って近くで見たらキモいぞ。」

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