第306話 YouTuberがよくやる足ツボは一般人にはしてくれないんですよ?一応限定らしい。YouTuberも素人じゃね?とかは置いといて。

「って事が起きただけですよ。うん?どうしたんですか?お二人?香織様はニヤニヤとで晃太様はマジか、みたいな顔を?」


「いや、黒井さん…………今から言うことを聞いてくださいね?黒井さんは………」


「あ~!ストップ!ストップ!ストップで~す!あばら壊れてる晃太くんには特別早く治るコースでお願いしますね!」


「おい!お前!ちょっとま」


「いいんですね?本場の足ツボなども超えると言われる私の曲技見せても?」


「どうぞ!」


「ちょっと待てって!オレの承諾がないだろうが!」


「怪我人に決定権はありません!」


「逆だよ!怪我人だからこそ決定権あるんだよ!バカっ!」


「ともかく。お願いします~!」


「では。」


「ちょ、黒井さん?オレGOサイン出してないですよ?」


「香織様のGOサインは貰いましたので。」


「コイツとオレは別個体です!」


「別個体であり一個体だと聞きましたが。」


「香織に毒されないでください!正常に…」


「黒井さん!GO!」


「分かりました。」


「ちょっと何で頭の要領少なくなるんですか?急に?黒井さ」


「喋らないほうがいいですよ?舌噛みちぎりますよ?」


「ちょ………」


「いきます。」



いきます。

そう言われた後、晃太の記憶はない。

イヤ、無くなった。無くなった?亡くなった、が正しいか?

激痛一発で気絶した晃太は目が覚めるとさっきまで見ていた天井が見えた。そして……


「ヤッホ~!長いおやすみだったね!」


「ホントの意味で永眠するかと思ったわ。てか長いおやすみ?」


時計を見ると時刻は1時56分。え、半時間くらい寝てた?


「寝てるというか気絶してるみたいでマジで死んだかと思ったよ?びびりびびりびびり私びびり。」


「お前がビビるな。張本人。」


「死んだらまず鍋に入れて蒸して食べようかなとか考えてた!」


「食人」


「晃太くんなら全ていただくよ?余すとこなく!」


「はいはい。死ななくて良かったわ。うん?」


「あ、気づいた?」


「体…………軽い…………」


「凄いよね!あばらバキバキに折れてたはずなのに復活するんだもん。人間とは不思議よ。」


「人間より黒井さんが不思議だわ。なんちゅう能力持ってんだよ……………まぁ、助かりましたけど………てか黒井さんは?」


「あ、黒井さんなら4階だよ!ウフフ!」


「4階がどうかしたのか?」


「にぶちんだな~。心音さんからの呼び出しだよ!」


「呼び出し?てかお前………何であの時心音姉さんが黒井さんに………」


「チッチッチッ!わかってないね!まだ感情が決まった訳じゃないでしょ?しかもそれを第三者の私たちが言ったらどっちらけでしょ?だからここは1つ偵察と行こう!」


「は?偵察?」

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