第304話 殺戮姉さんの弱点

黒井さんはさっきあったことを詳しく説明してくれた。





「あ~!腹立つ!何でアンタみたいなヤツと一緒に行動しなきゃいけないのよ!」


「同じくです。」


「うるさいわね!」


全くといっていいほど息が合わない2人。


「ともかくあのクソ女」


「乃蒼様ですけどね。」


「あのクソノッポ女の言う通りに饅頭をお地蔵様まで持っていけばいいんでしょ?」


「貴女には理解機能がついてないのですか?乃蒼様と言ってますよね?」


「他の女の名前を出すと口が腐るから。」


「もう元々腐っているのでは?」


「は?ふざけんなよっ!」


「腐ってない人ならば普通そんな荒い言葉を使いませんよ?」


「あ~!うるさい!アンタと喋るとより腹立つわ!」


「貴女が勝手に導火線に火を………」


「うるさい!行くぞ!」


理路整然と正す黒井と無茶苦茶の香織。

混ざり合う訳がなかった。


ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ


「あの。」


「何?クソ。」


「私の名前は黒井ですしクソではありませんが。頭大丈夫で」


「あ~!黒井!なんだよ?何か用か?」


「いえ。1つ気になったことがあって。」


「何?」


「貴女、怖さとかないんですね?」


「は?」


「暗い中、肝試し、普通多少は怖がるのでは?」


「はん。何?私に女子感を求めてるわけ?ムリムリてか。女子感を見せるならこーちゃんにだけだから。」


「晃太様は弟ですよ?」


「近親がなんだい。そんなモノで私は負けないからね!」


「へぇ…………いらない勉強になりました。」


「じゃあ勉強になってねーじゃねーかよ!腹立つ!」


「ではさっさと先に進みましょう。お化けや怪奇現象に恐怖感を抱かないのから好都合です。さっさと帰りましょう。」


「アンタに言われなくても帰るわよ。」


少しの会話を挟んだ、クッションのような会話を挟んだ2人はまた歩きだ



「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


「何ですか?一体?うるさいですね。」


「い、い、い、いる………………」


「何がですか?お化けなら対処方法知りませんよ?」


「お、お化けよりや、ヤバイやつ………アレ………」


「アレ?」


そこにいたのはまるで祭りでもしていたのかというくらい大量にいるカエルの集団とヘビの集団だった。





「カエル?」


「そうだ………姉さん………唯一嫌いなモノでカエルとヘビがいたんだった。それが大量に?」


「たくさんいましたね。めちゃくちゃいました。」


「で、どうしたんですか?その後。」


「その後?その後は普通だと思うんですけどね………」

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