第303話 姉のちょっとした変貌

場所は変わり手術室に。


「派手にやりましたね?結構ヤバイですよ?よく帰ってきましたね。」


「いててぇ!いててぇ!いててぇ!」


「今あばら戻してますから。我慢してください。」


「そんな壊れたオモチャ直すみたいな……いててぇ!いててぇ!」


「私はわかっての通り医者の免許を持ってませんのでこういった方法しか出来ませんので………我慢してください…………」


「ブラックジャッ………我慢って………いててぇ!いててぇ!いててぇ!これでいけるんですか?マジで……いててぇ!」


これで治るならいいかもだけど…………

治る気がしないけど…………ただ骨を押し込んでるだけでは?


「あの~。」


「どうしたんですか?ていうか香織様?ヨダレが…」


「………あ、すいません。晃太くんの体見てたらヨダレが出ちゃって………ジュルり。」


ジュルりじゃないんだよ。マジで。人の体見てジュルりするなよ。


「どうしたんですか?香織さん。」


「あ~、すいませんね。今ヨダレ拭きました。あ~、ちょっと聞きたいことがありまして!」


「聞きたいこと?」


「いててぇ!いててぇ!黒井さん!話すのはいいですけど一応治療中なんですから!気を緩めないでくださいぃ!!」


体重全部乗ったぁ!壊れた!体壊れたと思ったよ……………


「あ、すいません。あ、よっと。ではでは香織さん、どうかしたんですか?」


一旦大丈夫になったけどあばら飛び出るかと思ったよ…………でも、ちょっと認めたくないけど結構効いてる感じがするのがスゲーわ。


「あの~。聞きたかったんですけど。肝試しの時黒井さん、心音さんと何かありました?


「何かとは?」


「いや、何か変だな~って思って。」


「何か変でした?」


「いや、黒井さんが変な訳じゃなくて。黒井さんに対する心音さんが変なんですよね~」


「そうですか?」


「そうですよ!変ですよ!何か好きなモノがどうとか聞いてましたよね?」


「あ~、凄く嫌味な言い方でね。ホントあの方には倫理観がないんですかね?」


下に弟がいる中でそれを言うんだから相当思ってたんだな………けど。


「黒井さん…………香織の言う通り変なんですよ?マジで。」


「何が変なんですか?」


「うちの姉人に興味がなくて誰かに好きなモノを聞くとか死んでもしない行為なんですよ。だから………肝試しの時………何かありましたか?」


晃太の言葉に首をひねる黒井さん。そして……


「よく分からないですけど…………アレですかね?アレがあの人の感情を動かしたのかな?」



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