第301話 数日でも変わらなくても数時間で変わる関係があるってこと。

「皆~!饅頭置いてきた~?」


集合場所はコテージ。元気よく呼び掛けたのはアリス先輩。時刻は0時57分。

お嬢様はお眠の時間では?と思うのだが。


「私!忍の家で1回夜ふかししてから夜ふかし好きになっちゃった!だから全然眠くない!」


「ですがアリス、寝ることは美容に大切なんですよ?」


「大丈夫!1日くらい大丈夫!今日もアニメ見よー!あ、あれがいい!吸血鬼なりたい中学生の話………」


まさに、よふかしのうた だな。


「意外と遠い道のりだったね。」


「私はマジつまんない時間だったけど。バケモノでも出たら面白かったのに。」


百舌鳥先輩、彗グループも問題なく………うん?


「進藤ぉ。愛梨にヤられた?」


「っあ………………」


「動揺が酷い。何?したの?ズルくない?」


「して、して、してな…………」


「外ですると捕まるんですよね~。まぁバレなきゃ犯罪じゃないですけどね~。アオカ」


「やめよ………話…………」


「あ、ちなみに普通にコイツらがヤッてただけだから。」


「3Pしとけよ。」


「するか。するなら愛人様だけだから。」


しないから………バカか。


「てか愛人様どうしたんですか?その怪我?」

「どうしたの?晃太くん?」

「どうした?晃太?」


「あぁ~。皆心配してくれるのはありがたいんだけどね。今晃太くんあばら何本かいってるからあまり触れないほうがいいよ?」


「あばら??」

「あ、じゃあ治療室開けるよ。」

「誰が治療するんだ?」

「黒井がするよ。黒井、医療もお手のものだから。」


黒井さん………超人だよ………


「黒井!晃太くんの治療を…………黒井?」


ん?何か黒井さんが言い合っている………誰だ?


「だから!アンタの好きなモノは何か聞いてあげてんのよ!この私が!」


「何で貴女はそんな言い方しかできないんですか?そんな言い方してる人に教えたくないですが。」


「あ~もう!ウザいわね!好きなモノ何でもいいから教えなさい!」


「貴女はまず言葉の勉強をしたほうがいい。頭から改善しないと。」


「なんだと!この男っ!」


………めっちゃ心音と黒井さん…………雰囲気変では?


「おい………香織………アレ何?」


「さぁ?後で治療中に聞こうか。」


この肝試し中に皆色々変化があったんだな。




「というか………雫ちゃんと乃蒼ちゃんは?」


アリス先輩がキョロキョロと周りを見渡す。


「パートナーは香織と晃太くんだったよね?2人は?何処に?」


「あ~………まぁ、大丈夫。大丈夫。今アイツらはアイツらで重要な重大な、ターニングポイントになるからね。」


「へ?」


「どっちに転んでもね。アハハ!」


アハハ、じゃねーよ。香織………

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る