第297話 人生のゲームオーバーは即ち死。
ヤベェ…………マジ………ヤベェ………
今の時刻は23時32分。
スマホは………生きてない。電波死んでやがる。あのコテージの周り電波バリバリあったじゃん。クソ………そんな遠くまで来たのかよ。ダメだ。暗すぎて全く歩けない。それに体がまず思うように動かない。乃蒼の斧を何発か食らったからな………あばら何本かいってるかもしれない………とにかく………ここは真ん中………元の場所に戻るか、誰か他の方向の人に助けを求めるか、どっちかしないと………
ていうか。
「よく………ポケットに飲みかけのコーラとかあったよな………奇跡だよ………」
あったことも奇跡だし入れてたことも奇跡だし………何か嫌だけど………香織に感謝だな。変なお守りだな………マジで。
さて、動かないと……………。待て。
ザッザッザッザッザッザッ………
誰かの足音がする。それが乃蒼なのか他の誰かなのか分からない。だが今はジッとしておくのが一番だろ。
ザッザッザッザッザッザッ………
足音が遠のいていくのを聞くとホッと胸を撫で下ろしその場の草むらに寝転ぶ。
「無理かもしれん………」
さっきも言ったがあばらが多分折れている。足もフラフラで立てやしない。
こんな状況で………助けを求めること事態が無謀かもしれない。だから………いっそのことこの夜を明かしてしまえばいいのではないか。そう考えた。
乃蒼の作戦は今日の肝試しだけ。今日が終わればヤツが晃太を狙うタイミングはなくなる。そう今日さえ乗り切れば………大丈夫。
今日さえ超えれば峠は越す。
だがヤツも考えは一緒だ。今日しかタイミングがない。だから今日のうちに殺ってしまいたいだろう。
ここは我慢比べだ。こっちは逃げることに集中すればいい。
とりあえず、どこか目立たない場所に行く必要がある。洞窟か?はたまた草むらか?何処が一番いい?考えてる暇はない。
「洞窟を探そう………いてぇ………」
フラフラの足で何とか歩く………
洞窟、洞窟、洞窟………そう簡単にはない………あった………あった!洞窟だ!
ついてる!ここにいれば朝まで耐えれる……
ふらつく足を何とか持ち上げ洞窟に向かう。
そして………洞窟についたその時………
「やっほー………晃太さん………?」
ふらつく足が一気にもつれて倒れる。
「乃蒼………?何で?何で?何でここに?」
「近いとこにある洞窟にくるってたかくくってたら………きたぁ……………」
にこぉっと笑った彼女は………斧をひきづり持ってくる。
「残念だった………ね?ゲーム………オーバー………だね?」
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