第285話 食材だけあっても料理できないのと一緒でボケばかりが集まると話にまとまりがなくなる。

「男風呂騒がしい感じだね?」


「ちゃんと優くんは入れてるかしら?私心配!今からでも男風呂に………」


「愛梨ちゃん!それはダメって黒井に言われたでしょ?だからダメ!」


「そんな………」


「疲れた体に効くわね。お風呂は………」


「チッ、何で女どもと入らないといけねーんだよ。晃太くんと入りたかったのに。あのクソ男………」


「お風呂気持ちいい………」


「湯加減…………最適…………」


まるでまとまりのない女子風呂サイド。

そりゃそうだ。男風呂と違ってキャラの濃さが段違いだもの。キャラが渋滞してるもの。

彼氏と名乗る虚言彼女 愛人を名乗る女 ブラコン過ぎる姉 誕生日プレゼントって言われて男を襲う女

彼氏に強制セックスをさせ自分の中ではもう子持ちになった気でいる女

生徒会長でコテージの持ち主を名乗る女

そして………何かを企む女


全員が全員何かしら肩書きがつく。しかもどれもこれもつけられたくないような肩書きばかり。唯一アリスくらいは褒め言葉が入っている。アリスが一番のマトモ………というと首を傾げるが………

まぁ、とりあえず。


「さっ!皆裸。すっぽんぽんになったんだから。すっぽんぽんになったんだから話せる話題があるでしょ?」


「何?アリス?」


「それは…………胸のサイズ公表&サイズ鑑賞会といきましょうか!」


「いいね」

「皆のおっぱいの大きさ気になるよね!」

「気にはならないけど大きさなら負けねーから目にモノ見せてやる。」

「やりますか。」

「泣くなよ?皆?」

「………おっぱい。」


うん。凄いな。やっぱり凄い。セーブ役、ストッパー役、つまりはツッコミ役がいないとこうもボケが渋滞するんだな………ボケなのか?ボケというより天然で馬鹿が大量発生してるんじゃないか、そう思うが。まぁ、セーブ役、ストッパー役、つまりはツッコミ役と言っても晃太7割、黒井2割、進藤1割でほとんど晃太にツッコミの負担がかかるが……

まぁ、そう考えると晃太にとっては楽だったかもしれない…………






「ハクション!」


「びっくりしたぁ………」


「どうしたの?晃太くん。寒い?」


「寒いですか?なら今すぐ温度の調整を!」


「いやいやいやいや!大丈夫です!大丈夫です!寒いとかないですから!ちょうどいい温度!ちょうどいい温度!ですから!」


「ホントですか?」


「ホントですよ!ただ鼻がむずむずというか……何かいきなり前ぶりもなくくしゃみがでただけで。」


「噂………されてるんですか?」


「あはは。何を。何を言ってるんですか?黒井さん。噂なんてされてないですよ?されてるとしたら、まぁされてるとしたらよっぽど暇な奴らか馬鹿な奴らだけですよ!あはは!」

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